(Gemini)
中医学で読む、畑と腸の共通点

胃腸は「体の土」だった ──畑と同じように、薬で揺らぐ腸内環境

現代の研究では、抗生物質、抗うつ薬、降圧薬、睡眠薬、制酸薬といった身近な薬は、たとえ使うのをやめて何年経っても腸内細菌のバランスを長く乱し続け、胃腸がなかなか回復できなくなることがわかっています。これは、農地が化学肥料や農薬に頼り続けるのとよく似ていて、短い期間だけ見ると収穫が増えたように見えても、実際は土の微生物が弱まり、土が固くなり、痩せてしまい、元の力では回復できなくなる悪循環に陥ります。

中医学では、胃腸は五行の「土」に属し、食べ物の消化・吸収や栄養をつくる働きを担っています。その性質は、自然界の「土」にとてもよく似ています。畑の土でも人体の胃腸でも、どちらもたくさんの微生物が有機物を分解し、腐ったものを生命につながる力に変え、濁ったものを清らかなものに変えて、万物と全身を養っています。見た目は違っても、自然の土と人体の土はどちらも「生み出し育てる力」を持っているのです。

 

中医学には「胃腸は後天の源」という言葉があり、食べ物を消化して体の材料に変える要の存在とされています。胃腸の働きは、まるで大地の土のように、取り込み、分解し、育てることで、腐ったものを栄養に、濁りを清らかな気へと変える役割を果たします。

▶ 続きを読む
関連記事
毎日の食事で、心臓と血管をやさしく守れたら――。そばとサンザシを使った中医学のお粥が、脳卒中予防にどう役立つのかを解説。体質別の注意点や警告サインまで、実践に役立つ知恵を紹介します。
顔色の悪さや息切れ、咳の弱さなどは肺気不足のサインかもしれません。伝統ストレッチやツボ押し、食養生で肺をやさしく整える方法を解説します。
丙午年は冷えと熱が同時に現れやすく、体の流れが滞りやすいと『黄帝内経』は説きます。冷やしすぎや補いすぎに注意し、流れを整える養生の考え方を解説します。
『黄帝内経』は難解な理論ではなく 自然と身体を同じ流れで見る視点の書。春のエネルギーの動きを例に 古典の考え方をやさしく読み解く入門的解説。
耳の近くにあるツボ「聴会」の位置と刺激方法を解説。耳鳴りや歯の違和感のセルフケアとして、日常に取り入れやすい指圧のポイントを紹介します。