11月18日、外務省アジア大洋州局長の金井正明氏(左)と中共外務省アジア司長の劉勁松(中央)は、外務省で会談した(Pedro PARDO / AFP)

中共が日本を標的にした理由 専門家「台湾有事を試す心理戦」

昨年11月、高市首相が台湾情勢をめぐり「日本の存立危機事態になり得る」と発言して以降、中国共産党(中共)は日本に対する圧力を一段と強めている。自国民に日本への渡航自粛を呼びかける一方、周辺海空域での活動を活発化させ、自衛隊機へのレーダー照射も確認された。さらに中国で予定されていた日本人歌手の公演中止や、国際会議での対日批判など、外交・軍事・文化の各分野で対日強硬策が相次いでいる。

『日米中アジア開戦』などを執筆した時事評論家で民主活動家の陳破空氏は、中共が日本を標的にする最大の理由は「新たな心理戦」にあると指摘する。中共はこれまで台湾や周辺国を威圧しても相手は沈黙すると見てきたが、現在は自らを地域の覇権国と位置づけ、日本にも圧力を拡大しようとしているという。

陳氏によれば、日本は東アジアの主要国であり、島国で国土は比較的限られるものの、地理的・政治的に大きな影響力を持ち、中国と拮抗し得る存在と認識されている。中共が日本を直接標的にした背景には、日本の反応を探ると同時に、アメリカの対応を見極める狙いがあるとみられる。

▶ 続きを読む
関連記事
片山さつき財務相は7月31日の閣議後記者会見で、「責任ある積極財政」によって強い経済を実現する一方、財政の持続可能性も確保する方針を改めて強調した。
高市内閣は原子力を最大限活用する行動指針を決定した。2040年代までに原発2~5基、2050年代までに累計11~14基の建て替えが必要との見通しを示し、次世代革新炉やSMRの導入、原子力投資の促進を進める
政府の新たな情報機関「国家情報局」が発足。警察や外務、防衛などの情報を一元化し、インテリジェンスの司令塔へ。国家情報会議では、高市政権はスパイ防止法や対外情報庁創設の議論も本格化させる。
消費税減税を議論している実務者会議では意見がまとまらない。中間とりまとめによると、意見は、時限的な減税ではなく給付で対応すべきだとする立場、恒久財源を確保したうえで恒久的に減税すべきだとする立場、本格的な給付制度の導入までのつなぎとしてできるだけ早く税率を引き下げるべきだとする立場の三つに分かれている。
高市首相は中所得・低所得者の負担軽減に向け、飲食料品にかかる消費税率を2027年4月から2年間、現在の8%から1%に引き下げる方針を表明。2029年4月には所得に応じて支援額を調整する「所得に連動したきめ細かな給付」を本格導入する