中国共産党中央政治局委員で中央軍事委員会副主席の張又侠、および中央軍事委員会委員で同委員会統合参謀部参謀長の劉振立が、1月24日午後に失脚したことが公式に発表された(Getty Images/新唐人合成)

北京による軍トップの粛清 安定性に疑問符 専門家の見解

1月24日、中国共産党(中共)は、国内で最も影響力のある軍高官2名——中央軍事委員会(CMC,Central Military Commission)副主席の張又侠と統合参謀部参謀長の劉振立——に対し、「重大な規律および法律違反」の疑いで調査を開始したと発表した。

異例の速さと規模で行われたこの動きは、中国内部に精通した関係者や観測筋の間で憶測を呼んでいる。その多くは、これが単なる汚職事件ではなく、中共軍の指導部レベルにおける政治的危機の反映であると考えている。

張と劉は、中国の制服組の中で最も権力を持つ将校に数えられる。張は政治局員であり、2人しかいないCMC副主席の一人として、中共党首・習近平による軍掌握の要と長年見なされてきた。劉はCMC委員であり、統合参謀部参謀長として解放軍全体の作戦指揮を統括していた。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の王毅外相が「日本は自滅する」と強い言葉で警告した。これは、日本を孤立させ、沖縄を分断し、自衛隊を動けなくするための計算された「3つの罠(世論・心理・法律の戦争)」だ。
中共軍事委員会副主席、張昇民が北京衛戍区を訪れ軍の「安全・安定」を強調した。張又侠失脚後の政局不安が背景にあるとみられ、忠誠表明を続ける張昇民自身の危ない立場も指摘されている
全人代常務委員会では3人の軍事産業高官を除名する特別会議が開かれた。会合の主な目的は、習近平による張又侠上将の粛清を正当化することにあったが、内部から反発があったと専門家は指摘している
張又侠と劉振立の失脚を受け、中共軍内部の緊張が高まっている。軍の動揺や内部の駆け引きを示す情報が相次ぎ、習近平にとって張又侠の処遇は大きな政治課題となっている
中国軍副主席・張又侠の失脚後、軍報が過去の反逆者・張国燾を異例の頻度で批判。これは張又侠が軍を私物化し「別の党中央」を企てたことへの暗示か。習近平一強体制における軍内部の激しい権力闘争の深層に迫る