2025年5月20日、北京で屋台市に使用される露店を、フードデリバリー作業員が電動スクーターで通り過ぎる。(写真:王昭/AFP)

中国で大量解雇と減給続く 当局が失業率を粉飾

先週、中共当局が発表した統計によると、青年層の失業率が低下したとされている。しかし、市民の証言によると、実際の失業率は政府発表の水準をはるかに上回っているという。その背景には、新卒採用時に「学歴補助金」を利用して失業率を見かけ上、低く見せていることに加え、中国経済の減速によって企業が大量解雇や賃下げを続けている実態がある。

昨年12月時点で、在学中の学生を除いた16〜24歳の若年層の失業率は16.5%となり、4か月連続で低下したという。また、在学中の学生を除く25〜29歳の労働力人口の失業率は6.9%で、前月より0.3ポイント改善した。しかし、複数の2000年代生まれの若者たちは、実際の失業率は公表値をはるかに上回っていると明かしている。

食品工学を専攻していた劉さんは、大学の校内採用を通じて食肉処理場に入り、現場作業員として働き始めた。その後、品質検査員の資格を取得し、月給は5600元(約11万3000円)となったが、劣悪な労働環境の中で3年間昇給はなく、むしろ4000元(約8万1000円)に減額されたという。北京の家賃は月2300元(約4万6000円)に達し、生活が立ち行かなくなったため、先月退職した。

25歳の失業中の大学卒業生・劉さんは「校内採用の給料はとても低く、新卒には学歴補助として3年間だけ手当を出す。その仕組みで次々と新人を集めるのですが、3年も続けられない人がほとんどだ。食肉処理場を辞めたあと、身についた職務経験は何もなく、自分の将来が分からなくなって、強い不安を覚えた」と話した。

▶ 続きを読む
関連記事
中国での販売不振を受け、日本第2位の自動車メーカー、本田技研工業は広州と武漢の2つのガソリン車工場を閉鎖し、中国における年間生産能力を72万台に削減する。
中国が「レアアース」を外交の武器とする戦略の限界を分析。その優位性は技術力ではなく、環境破壊や低賃金という犠牲の上に立つ危ういものだ。西側の供給網再構築が進む中、中国の地政学的脅迫は通用しなくなる
中国の2026年成長目標引き下げの裏側に迫る。不動産不況や人口減少、統計データの不透明さを専門家が鋭く分析。公式発表の「5%成長」という数字と、冷え込む民間経済の乖離から、中国経済の真の実態を浮き彫りにする
中国経済の減速が鮮明となり、外資撤退や民間企業の不振が雇用環境を悪化させている。若者の就職難と低賃金が深刻化し、消費控えも拡大。社会全体に先行き不安が広がるも、打開策は見いだせていない
今回のイラン紛争は世界の他の国々に大きな影響を及ぼした。中国共産党も衝撃を受けている。イラン戦争の長期化に伴い各国の経済的代償が拡大する中、すでに苦境にある中共の経済はさらなる打撃を受けている。