2018年5月2日、ベネズエラのマラカイボ湖畔に浮かぶ石油プラットフォーム(Federico Parra/AFP via Getty Images)

トランプ氏「メキシコがキューバへの石油供給停止」 全面停電の恐れ

トランプ大統領は先日、報道陣に対し、メキシコがエネルギー不足に陥っているキューバへの石油供給を停止する方針だと述べた。また、アメリカは現在、キューバ指導部と接触を続けているとも明らかにした。これに対し、キューバの外務次官は、両国間で意思疎通は行われているものの、正式な対話には至っていないと説明した。アメリカが対キューバ経済制裁を強化し続ける中、キューバは深刻なエネルギー危機と経済危機に直面している。

トランプ氏は「キューバは今や失敗国家だ。ベネズエラから資金を得ることができず、他のどこからも資金を得られていない。完全な失敗国家だ。メキシコはキューバへの石油輸送を停止する」と述べた。

メキシコは、キューバにとって最大の単一石油供給国である。推計によると、2025年にメキシコは1日平均1万2284バレルの石油をキューバに供給している。これはキューバの原油輸入総量の44%を占めている。

キューバは発電、ガソリン、航空燃料などに必要な燃料および石油製品の多くを輸入に依存している。長年にわたるアメリカの制裁に加え、深刻な経済危機の影響で、キューバの共産主義政権は十分なエネルギーを購入できず、限られた同盟国に頼らざるを得ない状況が続いてきた。その結果、慢性的なエネルギー不足と大規模な停電に見舞われている。

先月、ベネズエラのマドゥロ氏が米軍に拘束された後、アメリカは同国の石油輸出を掌握した。これにより、キューバにとって最も重要な同盟国からの支援が事実上断たれ、エネルギー事情はいっそう厳しさを増している。

トランプ氏はさらに、次のように語った。

「私は、いまここにいるキューバの人々を支援したいと考えている。アメリカには多くのキューバ出身者がいる。彼らはキューバから追い出されたか、逃れてきた人々だ。木の筏で、サメがいる海を渡ってきた。多くの人が帰りたい。少なくとも家族に会いたいと願っている。我々はかなり近づいていると思う。ただし、現在はキューバの指導部とやり取りしている段階だ」

これについて、キューバのコシオ外務副大臣は2月2日、キューバとアメリカの間ではメッセージをやり取りしているが、正式な対話の段階には入っていないと述べた。

コシオ氏は「双方が議論できる課題は数多く存在すると確信している。意見の相違がある問題も含め、その多くは対話を通じて解決策を見いだせる可能性がある」と語った。

現在、キューバは過去数十年で最も深刻な経済危機に陥っている。電力と燃料の供給が崩壊寸前となる中、医療体制や食料供給にも深刻な影響が及んでいる。仮にメキシコが正式に石油供給を停止すれば、キューバは全国的な大停電に陥る恐れがある。

メキシコのシェインバウム大統領は2月3日、今週中に人道的理由からキューバへの支援を行うと表明した。支援物資は石油以外の品目が中心となる見通しだ。シェインバウム氏はこれに先立ち、アメリカと対立しないことを前提に対応したいとの考えを示している。

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