IMF専務理事がアルゼンチン訪問 ミレイ氏の経済改革の成果を評価

2026/07/29 更新: 2026/07/29

国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエワ専務理事は27日、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が進める緊縮政策と経済改革を評価し、同国の経済見通しは大幅に改善したとの認識を示し、IMFに対する債務上の義務を履行できるとの確信を表明した。ただ、IMFの最新報告は依然として、同国経済には「高いリスク」が存在すると警告している。

ゲオルギエワ氏の訪問に際し、アルゼンチンの経済見通しはすでに大幅に改善している。債券価格が上昇し、中央銀行の外貨準備が増加しただけでなく、年間インフレ率も、ミレイ氏が2023年末に就任した当時の約210%から約33%まで大幅に低下した。

ゲオルギエワ氏は、アルゼンチンのルイス・カプート経済相と共同で出席した記者会見で、外貨準備の積み増し、インフレ率の低下、財政規律の維持、ソブリンリスクの状況改善などにおけるアルゼンチンの実績を評価した。

ゲオルギエワ氏は「アルゼンチンは現在、はるかに強固な状況にある。これは政府の努力と、アルゼンチン国民の粘り強さと犠牲によって得られた成果だ」と述べた。

カプート氏によると、ゲオルギエワ氏は今回のアルゼンチン訪問でミレイ氏や閣僚らと会談したほか、アルゼンチン中央銀行のサンティアゴ・バウシリ総裁、経済界や学術界の専門家らとの意見交換も予定している。

IMFのジュリー・コザック報道官は、今回の訪問はIMFがアルゼンチンの現在の進展を確認するのに適切な機会だと述べた。

市場の信頼が回復 ソブリン格付けも引き上げ

ゲオルギエワ氏は、2019年にIMF専務理事に就任した際、アルゼンチンの債務が幹部間の協議の焦点となっていたと振り返った。同国が長年、ソブリン債務の「連続的な債務不履行国」とみなされてきたためだ。

しかしゲオルギエワ氏は、現在の状況は大きく異なり、「市場の信頼はすでに回復した」と強調した。アルゼンチンは改革を通じて安定的な債務返済への道を歩んでおり、将来的にはIMFに依存しなくなることが期待されるとした。

最近では、世界三大信用格付け会社のムーディーズ、S&P、フィッチが相次いでアルゼンチンのソブリン信用格付けを引き上げており、ミレイ氏による経済安定化に対する投資家の信頼が高まっていることを示している。

2027年の債務の難関と大統領選の試練

一方、情勢が改善しているにもかかわらず、IMFの最新のスタッフ報告書は依然として、アルゼンチン経済には「高いリスク」が存在すると警告している。また、同国の債務は現在、持続可能な状態にあるものの、この状態を長期的に維持できる可能性は高くないと指摘した。

自由・進歩財団(Fundación Libertad Progreso)のアルド・アブラム事務局長は、政府による輸入規制の緩和によって、非効率な製造業部門で大量の失業が生じたと述べた。

アルゼンチンは現在もIMF最大の債務国であり、約580億ドルの融資残高を抱えている。同国は9月からIMF融資の元本返済を開始する。利払い負担も増す中、2027年には外貨建て債務の返済がピークを迎える。

IMFの報告によると、アルゼンチンが2027年に支払う利息を含む外貨建て債務は323億ドルに上る。一方、アルゼンチン中央銀行は今月初め、このうち60億ドルの買い戻し条件付き融資の返済を2028年まで延期した。

ミレイ政権は、多国間融資、民営化、国内債務の発行を組み合わせることで債務上の義務を履行し、国際資本市場への復帰を避ける計画である。

注目すべきことに、2027年の返済のピークは大統領選と重なる。ミレイ氏は再選を目指すとみられているが、選挙結果も投資家の信頼に大きな影響を与えることになる。ゲオルギエワ氏は、IMFが2027年の大統領選前に追加資金を拠出する必要はないと述べた。

IMF専務理事 アルゼンチンのエネルギー拠点を訪問へ

ゲオルギエワ氏は7月28日、アルゼンチンのシェール石油・ガス開発の中心地であるバカ・ムエルタを訪問する予定だ。同地域には世界有数の非在来型石油・ガス埋蔵量があり、開発が進めば、将来的にアルゼンチンの重要な外貨獲得源となることが期待されている。

ゲオルギエワ氏は、アルゼンチンがエネルギーなどの資本集約型産業で力強い成長を遂げている一方、政府は建設業など、ほかの立ち遅れた産業にも注意を払い、現地の中小企業や家庭が融資を受けるための経路を改善する必要があると指摘した。

アルゼンチンでの日程を終えた後、ゲオルギエワ氏はウルグアイを訪れ、ヤマンドゥ・オルシ大統領と会談する予定である。

責任編集:李天琦

呉瑞昌
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