出生率の低下で世界はより保守化する?
論評
英国人の作家ジョージ・オーウェルは、80年近くも前にこの問題、すなわち人口置換水準を下回る出生率の問題に気づいていた。1947年、英国が戦時の厳格な生活から未開の戦後へと足を踏み入れようとしていた時期に、彼は「Britain in Pictures」シリーズのために書いた短著の中で次のように述べている。戦時中に出生率は一時的に持ち直したが、「全体としては低下傾向にある。現状は、巷で言われるほど危機的なわけではない。しかし、今後10年から20年以内に(出生率の)曲線が急上昇しない限り、この状況を立て直すことは不可能だ」とオーウェルは指摘した。
彼は不吉な予感とともにこう続けた。「さもなければ、人口が減少するだけでなく、さらに悪いことに、人口の大部分が中年層で占められることになる。その段階に達すれば、衰退は二度と取り返しのつかないものになるかもしれない」。オーウェルはそれを見届けることなく1950年に46歳で世を去ったが、その危機は回避された。戦後、英国や欧州の一部でも出生率は上昇したが、米国ほどの勢いはなかった。米国のベビーブームは1957年にピークを迎え、1962年に経口避妊薬(ピル)が普及すると一気に収束へと向かったのである。
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