東京大学生産技術研究所教授、副学長岡部徹氏(新唐人)

中共のレアアース輸出緩和 東大副学長「日本の脱中国は変わらず」

共同通信は最近の報道で、関係者の話として、中国共産党(中共)当局が日本向けレアアース輸出を一部許可したと伝えた。外部では、中共が日本の完全な依存脱却を懸念し、戦略的に打った措置との見方が出ている。専門家は、日本の「脱中国化」の方針は変わらないと指摘している。

第51回衆議院選挙後、日本は高市首相を中心とする体制に入った。東京大学副学長の岡部徹教授は、中共が一時的に対日レアアース輸出規制を緩和しても、日本の「脱中国化」の流れは変わらず、日本はすでに準備を整えているとの認識を示した。

岡部徹氏は「2010年ぐらいに尖閣諸島の問題が起こって、その時に中国がいわゆる事実上の禁輸をした。その時、日本の産業は相当パニックになった。そういった意味で、日本の企業はある程度は備えている。ちょうど15年ぐらい前に、同じレアアースショックが実際起こったから。逆にいうと、そうなると、もし中国が『じゃ、供給しません』となると、他のどこかの国で精錬所を立ち上げるというだけのことだから。それを含めて、例えばオーストラリアの鉱山が開発されたり、アメリカのマウンテン・パスが再稼働したりというのがある」と述べた。

情報戦略アナリストの山岡鉄秀氏は「しかし中国がこういうことをやるのは初めてじゃないわけだ。ことあるごとにやるわけだ。そういう嫌がらせを。それにある程度慣れきているというところもあって、だから調達先を分散する、またはレアアースを使わなくて済む技術を開発する、あるいは日本の領海内で独自に調達するというような、いろんなことがなされているので、中国が期待するほどの効果はないだろうと思う」と指摘した。

日本の地球探査船「ちきゅう」は、水深6千メートルの海底からレアアースを含む堆積物を採取した。政府は来年2月に大規模な試験採掘を行う計画だ。

小野田紀美経済安保相は「将来的に産業化していくためには、このコストというのは非常に重要になってくると思っている」と述べた上で、「経済安全保障の観点から考えて、産業界がだめならそれで終わりなのか、産業的に成り立たなければそれで終わりなのかといったら、やはりそれは国家を守るための視点を持った行動をしていくべきだ」と強調した。

外部では、中共が対日レアアース輸出規制を緩和した背景には、日本が完全に対中依存から脱却することへの懸念があるとの見方が出ている。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、5日、トランプ政権は米国が日本、メキシコ、欧州連合と連携し、重要鉱物の共同開発を進めると発表した。中国産レアアースへの依存を減らす狙いがあるとしている。

関連記事
「地域未来戦略」が本格的な実行段階に入っている。地域の産業集積を促す「産業クラスター」の形成を通じて地方経済の成長を図るもので、北海道のAI農業、徳島県の蓄電池産業、福岡県北九州市のフィジカルAIなど、各地で特色を生かした取り組みが進められている
政府は灯油の安定供給に向けた緊急対策を打ち出した。石油元売事業者や卸売事業者に対する過剰注文の抑制要請に加え、流通の目詰まりが発生した場合の直接販売制度を新設する
政府は10月16日、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)による犯罪を未然に防ぐため、トクリュウが使用するスマートフォンなどの通信端末に遠隔からアクセスし、内部の情報を取得できるようにする警察官職務執行法改正案を閣議決定した
外務省の中村仁威欧州局長は14日、ロシアのニコライ・ノズドレフ駐日大使を外務省に呼び出し、ロシア連邦保安庁(FSB)によるサハリン州での日本人拘束と、中国黒竜江省の政府関係者らによる北方領土・択捉島への訪問について申し入れを行った
公明党は10月14日、2027年春の統一地方選挙に向け、立憲民主党と中道改革連合の3党で結んでいた選挙協力の基本合意を解消する方針を明らかにした。複数のメディアが報じた。