2026年3月4日、ワシントンでハドソン研究所研究員のジネブ・リボウア氏(エポックタイムズ)

米シンクタンク 対イラン攻撃 中共の台湾侵攻計画に打撃

米シンクタンク、ハドソン研究所のジネブ・リブア研究員は、イラン問題は突き詰めれば中国問題だと指摘する。アメリカがイランを打撃することは、中国共産党(中共)が中東に築いてきた戦略的パートナーを弱体化させるだけでなく、台湾への武力侵攻を狙う中共の野心にも打撃を与えるという。

リブア氏は「イランは(中共による)台湾侵攻計画において極めて重要な存在だ。その理由は主に二つある。第一に、イランは制裁回避において決定的な役割を果たしている」と説明した。

リブア氏によると、中共とイランは長年にわたり、西側の金融システムを回避するための独自の取引ネットワークを構築してきた。物々交換などによって、西側の金融ルートを経由せずに取引を行う仕組みだ。これまで中共はこの仕組みを通じて、イランが国際的な制裁を回避できるよう支援してきた。将来、中共が台湾侵攻によって世界的な制裁を受けた場合、イランの協力によって制裁を回避できるという。

リブア氏は第二の理由について、「侵攻が起きた場合、中共はアメリカの注意を分散させたいと考えている」と指摘した。

また、イランが支援するフーシ派を例に挙げた。もし中共が台湾に侵攻すれば、フーシ派が紅海で航行する船舶を攻撃し、米欧に日々巨額の経済的損失を与える。その結果、アメリカは紅海での軍事対応を余儀なくされる。さらにフーシ派のゲリラ戦的な戦術は、米欧同盟国の間に不信感を生む可能性があると指摘した。

リブア氏は「私が説明したように、こうした戦線を終結させることは、インド太平洋地域の安全保障にとって極めて重要だと考えている」と述べた。

リブア氏は最近、二つの重要な論文を発表した。一つは2月28日に完成した「イラン問題はすべて中国に関係している」で、もうひとつは3月4日に発表した「中国は緊急対応を進めている」である。

同氏は「(共産主義の)中国は過去20年にわたり、巨額の資金を投入して湾岸諸国やイラン当局、さらにはイランの代理勢力を取り込み、関係構築や連携を積極的に進めてきた」と指摘した。

リブア氏によると、中共はイランのために中国の「天網」に類する監視システムを構築し、通信インフラの再建や産業支援を進めてきた。一方で中共は化学分野などの中核技術を掌握しており、イランをコントロールできる状態に置いているという。

さらに中共は、建設したインフラの利用料を徴収するだけでなく、これによって人口9千万人を抱えるイラン市場をほぼ独占しているとも指摘した。こうした状況が成立した背景には、中東におけるアメリカの影響力の低下があるという。

リブア氏は「この状況(アメリカの影響力低下と中共の台頭)を逆転させることこそ、(米軍の)壮絶の怒り作戦が実現しようとしているものだ。この点を理解することが、今後の情勢を見ていくうえで極めて重要だと考えている」と述べた。

関連記事
「本日、どこかの時点で彼らからの回答を期待している」と米国務長官は述べた
中国石油タンカーが今週、ホルムズ海峡の入り口付近でイラン軍の攻撃を受けた。イラン戦争勃発以来初めて。中共当局は中国船と認めず、専門家からは、当局が事件の影響を抑えようとしている可能性があると指摘
ディアが入手した「14項目の了解覚書」によると、イランは核濃縮活動の一時停止と濃縮ウランの引き渡しに応じる一方、海外で凍結されている資金の解除を求める内容だという
複数のメディアによると、アラブ首長国連邦(UAE)が、米軍によるイランの港湾施設への軍事攻撃に関与した可能性がある。トランプ政権が「プロジェクトフリーダム」と呼ばれる護衛作戦の再開を準備しているとの報道も出ている
米軍はこの出来事を「いわれのない攻撃」と表現したが、イラン軍当局は米側が先に攻撃を仕掛けたと主張している