2026年3月18日、ワシントンのハート上院議員会館で開かれた上院情報委員会の「世界的脅威に関する公聴会」で証言する米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官(右)。左から、FBIのパテル長官、国防情報局のジェームズ・アダム中将、ギャバード国家情報長官、陸軍のウィリアム・ハートマン中将(Kevin Dietsch/Getty Images)

「今動かなければ手遅れ」 CIA長官が強い危機感

3月18日、米議会の公聴会で、米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官は、イランが米本土を射程に収めるミサイル能力をすでに備えていると指摘し、阻止しなければ「9・11」を上回る攻撃が現実となる可能性があると警告した。こうした認識が、米軍による作戦「壮絶の怒り」でイランのミサイル能力を重点的に攻撃した背景とされる。

ラトクリフ長官が公聴会で、入手した情報に基づき、イランはすでにアメリカ本土を攻撃可能なミサイル発射能力を有していると述べた。行動を起こさなければ、ミサイルはアメリカに着弾すると危機感を示した。また、情報機関の報告書では、今後10年でアメリカを脅かすミサイル数は大幅に増える見通しだとしている。これが、今回の「壮絶の怒り」作戦で米軍がイランのミサイル生産能力の弱体化を重視した背景とされる。

ラトクリフ氏は「イランは、いわゆる宇宙ロケット計画を通じて、より大型で推進力の強いブースター技術の蓄積を進めている。阻止しなければ、上院議員の皆さん、彼らはすでに米本土を射程に収める能力を持っているはずだ」と述べた。

18日には、ギャバード国家情報長官、CIAのラトクリフ長官、連邦捜査局(FBI)のパテル長官のほか、国家情報機関や国家安全保障局の幹部が上院の「アメリカに対する世界​的な脅威公聴会」に出席した。

出席した議員や政府高官は、アメリカが直面する主な脅威は中国共産党(中共)、北朝鮮、ロシア、イランに加え、国際的な麻薬組織やイスラムテロ組織にあるとの認識を示した。

ギャバード氏は、「情報機関の評価では、ロシア、中共、北朝鮮、イラン、パキスタンが核兵器および通常兵器の双方を搭載可能な一連の先進的かつ伝統的なミサイル運搬システムの研究・開発を継続している。アメリカはその射程圏内にある」と指摘した。また、「情報機関の予測では、米本土への脅威となるミサイルは、現在の3千発超から2035年までに1万6千発以上に増加する見通しだ」と述べた。

さらにギャバード氏は、アメリカが軍事行動を開始する以前からイラン経済は悪化し、国内の緊張が高まっていたほか、代理勢力と連携して中東におけるアメリカおよび同盟国の施設への攻撃を行っていたと指摘した。

ラトクリフ氏は、イランが近く米本土を射程に収めるミサイルを保有する可能性が高いとした上で、「壮絶の怒り」作戦により同国のミサイル生産能力が大幅に削がれたことは、アメリカにとって極めて重要だと強調した。

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