3月17日、中華民国の頼清徳総統が日華議員懇談会の古屋圭司会長と握手 (中華民国総統府)

古屋衆院議員に中共が制裁も 効果乏しく逆に「勲章化」も

中国共産党外交部は3月30日、「台湾独立勢力と結託している」として、自民党の古屋圭司衆院議員に対して制裁を科すと発表した。しかし、古屋議員はこの制裁は自分にほとんど影響がないと語った。

中国共産党外交部は3月30日、自民党の古屋圭司衆院議員がこれまで何度も台湾を訪問し、頼清徳総統や台湾の高官とも会談してきたと述べ、いわゆる「一つの中国原則」に違反するものだと主張した。そのため、古屋議員に対して「対抗措置」を講じ、資産凍結や入国禁止などを含む制裁を即日実施するとした。

これに対し、古屋議員は当日、制裁は自分に全く影響がないと述べた。自身は中国国内に資産も持っておらず、関係者との交流もなく、すでに数十年中国に行っていないと説明した。また日本のメディアに対して「自分は当然のことをしている。このようなことに制裁するのは、さすが中国だな」と語った。

台湾国防部系シンクタンク「国防安全研究院」 沈明室研究員:「このような制裁は日本の国会議員、特に台湾を支持する議員に対しては何の効果もない。これは中国共産党内部の政治的、あるいは内政上の必要に過ぎない。影響がないにもかかわらず制裁を行うのは、萎縮効果を狙っているか、将来これ以上日本の議員や官僚が台日関係の発展を促進しないようにする意図があるのだろう。しかしこれはほとんど意味がない」

古屋議員はフェイスブックで、自身が長年「日華議員懇談会」の会長を務め、頻繁に台湾を訪問し、法の支配、民主主義、基本的人権といった共通の価値観を持つ「国家」と交流してきたと述べた。さらに「私はあえて国家と呼ぶ」と強調し、今後も各国と連携し、「台湾有事」を絶対に起こさせないために尽力する姿勢は変わらないと表明した。

沈明室氏:「日本ではおおむね左派政党が台日関係の発展に反対する傾向があるが、自民党は基本的に支持している。特に高市早苗首相は過去に頻繁に台湾と交流してきた。首相就任後は台湾を訪問できなくなったが、台湾の安全や台湾海峡の安全への重視は、安倍元首相を除けば、それ以前の首相よりも強い」

昨年9月には、中共は日本維新の会の石平参院議員に制裁を科し、石平氏はこれを「むしろ光栄だ」と述べた。さらに昨年12月には、台湾行政院から政務顧問に任命された、自衛隊の元統合幕僚長の岩崎茂氏も制裁対象となり、岩崎氏は「3月に任命されたのに、制裁がこんなに遅いとは」と笑いを交えて語った。

台湾大学政治学系の副教授 陳世民氏:「制裁を受けた人々にとっては、むしろ一種の名誉の勲章のように感じられることもある。台湾の政治評論番組のコメンテーターの中には、中国共産党の制裁リストに載ることで、かえって多くの番組に呼ばれ出演料を稼げるようになるケースもある。したがって中共の制裁は滑稽であり、ただ中国とこれらの国々との関係を悪化させるだけだ。結果として、これらの国の国民は中共という独裁的で専制的な体制の実態をよりはっきり認識することになる」

中共の最近の制裁は「大きな音ばかりで実効性が乏しい」ことを何度も示している。

数日前には、オランダの外国貿易・開発協力相が訪中団を率いると発表した。彼はウイグル人への迫害を非難し、台湾との関係強化を主張したことで2021年に中国から制裁対象とされたが、現在も制裁が有効なのかについて、中国外交部はこれまで明確な回答を避けている。

また、ルビオ米国務長官も過去に2度、中共から入国禁止の制裁を受けているが、トランプ大統領に同行して訪中することについて問われた中共外交部報道官の林剣は先月16日、「制裁はルビオ氏が上院議員時代の対中発言と行動に対するものだ」と明言し、事実上ルビオ氏の制裁が解除されていることを示唆した。

沈明室氏:「これは弱い者には強く、強い者には弱いというこの政権の性格を示している。強い相手には譲歩せざるを得ない。このような制裁には実質的な意味はなく、国内向け、あるいは党内上層部への体裁を取り繕うためのものに過ぎない」

台湾大学政治学系の陳世民副教授は、民主国家であればこのような二転三転の対応をすれば、メディアの追及や野党の批判にさらされるが、中共は独裁体制であり、国内のメディアや批判の声を強力に抑え込むだけだと指摘した。

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