2026年5月12日、片山財務相とベッセント財務長官は会談を行った(出典:財務省)

日米財務相が為替の過度な変動の牽制で一致 ベッセント長官「行き過ぎた変動望ましくない」

ベッセント米財務長官は、主要7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の場で日銀の植田和男総裁と会談し、その内容をSNSのX(旧ツイッター)に投稿した。投稿の中で長官は、市場の安定を重視する立場を鮮明にし、為替の過度な変動を牽制した。日本側でも片山さつき財務相が会議終了後の記者会見で、足元の円安水準を念頭に「必要に応じていつでも適切に対応する」との姿勢を改めて示しており、市場安定に向けた日米の足並みが揃った形となった。

ベッセント長官はXへの投稿で、植田総裁と日本経済の強靭性や市場見通しについて協議したことを明らかにした。長官は日本経済の基礎は強固であり、過度な為替変動は望ましくないとの考えを示し、植田総裁が日本の金融政策を成功裏に導くことへの強い信頼感を表明した。

ロイターによると、ベッセント長官は単独インタビューに対し、植田総裁が政府から十分な独立性を保証されれば「必要な措置を講じる」と確信していると語った。この発言は、米国政府が日銀による利上げなどの政策引き締めを容認、あるいは日本側に働きかけている可能性を示唆するものとして注目されている。ロイターは、ベッセント氏の発言が植田総裁への信頼を再確認するものであると同時に、今後の日本の金融政策の成否が、高市政権が日銀の「自由度」をどの程度確保するかに左右される可能性を浮き彫りにしたと報じている。

▶ 続きを読む
関連記事
激動の中東情勢やサプライチェーンの危機に対し、高市総理がG7サミットで共同備蓄連携を提案し合意を形成。英仏独伊やトランプ米大統領、欧州の「準同盟国」との多層的な連携で挑む高市外交の全貌を解説
高市首相が仏紙『ル・フィガロ』に寄稿。G7エヴィアン・サミットに際し、中東情勢を受けたエネルギー安保対策や、AI時代に対応する新FOIPでの日仏連携、宇宙等の産業協力を強化する決意を示した
G7サミットに出席中の高市総理は16日、トランプ米大統領と懇談した。米イラン間の覚書合意への歓迎のほか、日米関税合意の着実な実施、中国を含むインド太平洋情勢を巡る緊密な意思疎通の継続を確認した
G7エビアン・サミットが閉幕した。内閣総理大臣として初めてG7サミットに出席した高市早苗首相は、経済成長からAI、欧州との安全保障連携に至るまで、多岐にわたる分野で日本の存在感を示した
フランス開催のG7サミットにおいて、中東危機に関する首脳級会合が実施。高市首相は米イラン間合意を歓迎し、ホルムズ海峡の安全航行を訴えた。また「パワー・アジア」構想やガザ復興への貢献も表明した