2026年5月14日、ドナルド・トランプ米大統領と習近平中国国家主席が北京で二国間会談に出席した (アレックス・ウォン/ゲッティイメージズ)

「習主席が去るまで出るな」 米記者団が北京で体験した中共の監視体制

今月14日午後、トランプ米大統領と習近平が天壇を視察した際、同行していた米国側の報道陣が中国側の警備担当者によって休憩室へ誘導され、取材活動を制限される一幕があった。視察終了後も、記者団は大統領車列への合流を認められず、「習主席が離れてからでなければ外に出られない」と通告されたという。

取り残されることを懸念した記者らは、最終的に自ら外へ飛び出して合流した。米国側で記者団の調整を担当していたホワイトハウス職員は、中国側関係者に対し、「立場が逆なら、トランプ政権はこのような対応はしない」と抗議した。

専門家らは、この出来事の背景には米中の報道制度に対する根本的な認識の違いがあると指摘している。中国では、報道機関は中国共産党体制の一部として位置づけられ、報道内容に自主性はなく、党の指示に従って運営される。一方、米国では報道機関は政府を監視する「第四の権力」とされ、自由な報道活動は憲法によって保障されている。こうした制度上の違いが、今回の対応にも表れたという。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の8月経済指標は、消費低迷と輸出急増のねじれを示した。家計は借り入れより債務返済・資産保全を優先し、貿易黒字の拡大は米欧との摩擦を深めている
中国当局がまた「スパイ事件」を宣伝。しかしネットでは「話が出来すぎ」とツッコミが相次ぐ。なぜ中国はそこまで「スパイ」にこだわるのか
トランプ米大統領は来週、中共党首の習近平と会談する予定だ。これを前に、習近平が国際首脳会議の最中に突然体調を崩し、緊急帰国を余儀なくされたとのうわさが浮上している。
中国で出入国管理に関する新規定が9月15日に施行された。海外在住の中国人からは、帰国後に出国を制限されることへの不安も出ている。米国務省も中国渡航をめぐり注意を呼びかけている
ファーウェイの刑事裁判で、T-Mobileの試験ロボット「Tappy」の技術を不正に入手しようとしたとする証拠が示された。検察は監視カメラ映像やメールを提示し、当時の経緯を明らかにした