米中首脳会談前 なぜ習近平「病気説」が浮上したのか

2026/09/18 更新: 2026/09/18

トランプ米大統領は来週、ワシントンで中国共産党(中共)党首の習近平と会談する予定だ。これを前に、習近平が国際首脳会議の最中に突然体調を崩し、緊急帰国を余儀なくされたとのうわさが浮上している。また、中国共産党は最近、軍高官を対象とした新たな粛清を行ったばかりである。

英紙テレグラフは9月18日、中共が報道を検閲し、中国には独立したメディアが存在しないため、習近平(73)の健康状態を巡って外部からさまざまな臆測が出ることは珍しくないが、今回のうわさは幅広い関心を集めているようだと報じた。

習近平が最後に公の場に姿を見せたのは、9月13日にインドのニューデリーで開かれたBRICS首脳会議である。9月12日夜には、インドのモディ首相がBRICS各国首脳を招いて晩さん会を開いたが、習近平は姿を見せなかった。理由は明らかになっていない。

その後、習近平が病気になり、治療のため緊急帰国したとの情報が広まった。

このうわさが何をきっかけに生じたのか、具体的な原因は現在も明らかではない。ただ、習近平が晩さん会を欠席したことと関係している可能性があるとの見方も出ている。

カリフォルニア大学サンディエゴ校教授で、中国指導部の政治に詳しいビクター・シー(Victor Shih)氏はテレグラフに対し、中国は世界第2位の経済大国であり、アジア最大の軍事力も有していることから、人々が習近平の健康状態を注視するのは当然だと述べた。

中共による厳格なインターネット検閲の下では、党トップや党に対する批判と見なされた内容は遮断されたり、直ちに削除されたりする。習近平はまた、強硬な手段で複数の高官を粛清してきた。

テレグラフは、24日に予定されるトランプ氏との重要な首脳会談を前に、何者かが意図的に習近平の権威を弱めようとしているとの見方もあると報じた。台湾問題、人工知能(AI)、貿易、関税、世界の安全保障などが米中首脳会談の議題になると予想されている。

習近平が2度の外遊の合間に公の場へ姿を見せないこと自体は珍しくないものの、シー氏は、来週になっても新たな情報が明らかにならなければ、「私は疑問を持ち始めるだろう」と述べた。

一方、NPRによると、米中首脳会談まであと7日となった時点でも、重要な実務上の詳細の一部が固まっておらず、商取引や貿易交渉、技術関連問題を巡る双方の準備に支障を来す可能性があるという。

複数の米政府当局者によると、トランプ大統領が中共側の指導者や代表団に説明する際に必要となる資料や発言要旨を準備するための、政府機関横断の調整作業も完了していない。

過去4週間、中国外務省や中共中央政治局の高官らも米側代表との非公式な協議で懸念を示し、米側が首脳会談直前の数日になってようやく議題や警備、儀典などの詳細を確定させていると指摘した。

トランプ政権は、自らが「臨機応変型の交渉者」と見られることをむしろ受け入れている。中共の外交高官と面会したことのある米側関係者によると、米側のこうした「直前になって動く」仕事の進め方に、中国側の担当者は困惑しているという。

今回の訪問まで約1週間となった時点でも、中共側は同行する企業幹部の名簿を最終決定していない。米側の予定がなお不透明であることに加え、習近平が外遊の際に企業経営者を同行させることが通常ないことも理由の一つである。

米政府高官の一人もNPRに対し、中国側代表団の一員として同行する企業幹部がいるとの情報は把握していないと述べた。

責任編集:葉紫微

夏宇
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