中国共産党に米軍情報を提供 元米陸軍兵が有罪認める

2026/09/18 更新: 2026/09/18

9月16日、米陸軍に所属していたドゥアン・ルオユーは、オレゴン州の連邦裁判所で、中共のためにアメリカの国防情報を収集した罪を認めた。

中共への米軍情報収集を仲介

米司法省オレゴン地区連邦検察の16日の発表によると、ドゥアンは41歳で、オレゴン州ヒルズボロに住んでいる。

ドゥアンは2021年11月から2025年3月にかけて、現役軍人だった共同被告2人らと共謀し、米陸軍の作戦能力に関する機微な軍事情報をひそかに収集し、中国国内の人物に渡したことを認めた。

ドゥアンは小規模な情報ネットワークの仲介役を担っていた。有用な情報を入手できる立場にある米軍の現役軍人を探し、中共側と引き合わせ、米兵と中国国内の人物との情報取引や資金の受け渡しを仲介していた。

共犯者らとともに、米軍のコンピューター機器や訓練資料、情報報告書、技術マニュアルなどをひそかに集め、その対価として報酬を受け取っていた。

米軍の兵器システム情報を収集し報酬

ジェフリー・バロウ米連邦検事補によると、ドゥアンはワシントン州のルイス・マコード統合基地に勤務していた友人2人を協力者として勧誘した。陸軍大尉のリー・ティエンと上等軍曹のジエン・ジャオで、ティエンは機密情報に接触できる資格を持っていた。

3人は特に、米軍の兵器システムに関する情報を入手していた。ブラッドレー歩兵戦闘車やストライカー装甲車、HIMARSなどに関する情報を、中国国内の人物に送っていた。

2021年11月、ドゥアンはティエンを香港にいる「M.B.」と呼ばれる人物に紹介した。また、ジャオを中共側の情報購入者につなぎ、双方の資金のやり取りも仲介した。

その後、ティエンは「授業を提供する」と称して、ドゥアンに軍事上の機微情報を渡した。陸軍の情報資料を「教材」、ドゥアンが支払う金銭を「授業料」と呼んでいた。

ティエンが提供した資料には、公開情報に基づく報告書や、ストライカー旅団戦闘団に関する文書、装甲車の技術マニュアルなどが含まれていた。これらの資料は機微な内容を含むため、配布が制限されていた。

ドゥアンはその後、収集した国防情報を中国側の人物M.B.や、情報を受け取る権限のない別の人物に送っていた。

米陸軍に勤務 2025年に逮捕

ドゥアンは2013年から2017年まで米陸軍に勤務していた。2014年に入隊したとの情報もある。軍では、機微情報や機密軍事情報を取り扱うための訓練を受けていた。

その後、任務中の負傷を理由に退役した。逮捕当時は、米退役軍人省から障害給付を受けていた。

2025年3月5日、ポートランドの連邦大陪審は、ドゥアンと現役陸軍軍人だったティエン、ジャオの3人を起訴した。贈収賄と政府財産窃盗の共謀などの罪に問われた。

FBIは翌6日、オレゴン州でドゥアンを逮捕した。

捜査当局がドゥアンの自宅を捜索したところ、「機密」「最高機密」と表示されたコンピューター用ハードディスクなど、複数の電子機器が見つかった。このうち一部のファイルは、ティエンがクラウド上で送信した資料と内容が一致していたという。

ティエンとジャオは逮捕後、一貫して容疑を否認している。2人は10月に再び出廷する予定だ。

2026年12月に量刑予定

事件はFBIのポートランド、シアトル両支局と米陸軍防諜司令部が捜査した。米税関・国境警備局、米郵便検査局、海軍犯罪捜査局も捜査に協力した。

訴追はオレゴン地区連邦検察と、米司法省国家安全保障局の防諜・輸出管理部門が担当した。

連邦地裁のカリン・イマーグット判事は、2026年12月にドゥアンへの量刑を言い渡す予定だ。

ドゥアンには最長10年の禁錮、25万ドルの罰金、最長3年間の監督付き釈放が科される可能性がある。

ドゥアンの弁護は連邦公選弁護人補佐のペイトン・リーが担当した。以前の弁護人は、渡された情報の一部は機密情報ではなく公開資料で、内容もすでに古くなっていたと主張していた。

高杉
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