2022年10月25日、南シナ海のスプラトリー諸島ミスチーフ礁に中国が建設した人工島に、飛行場、建物、構造物が見られる(エズラ・アカイアン/ゲッティイメージズ)

中共軍 西沙諸島で軍事拠点化加速 国際法秩序への懸念強まる

南シナ海の西沙(パラセル)諸島周辺で、中国による軍事拠点化の動きが加速している。中国共産党政府は「主権」や「自衛権」を主張しているが、各国からインド太平洋地域の安全保障環境への影響が懸念されている。

ロイター通信によると、西沙諸島周辺を航行していたオランダ海軍のフリゲート艦に対し、中国共産党軍が海軍と空軍を動員して退去を求める事案が発生した。オランダ側は「国際法に従って行動していた」と説明している一方、中国側は自国の領海・領空への「不法侵入」と主張し、威圧的な対応をとったという。

中国は南シナ海のほぼ全域を自国の海域とする独自の主張を続けている。しかし、2016年にオランダ・ハーグの仲裁裁判所は、中国の主張について「法的根拠がない」と判断している。中国はこの判断を受け入れておらず、他国の航行に対して軍事的圧力を強める姿勢を維持している。

▶ 続きを読む
関連記事
東南アジアの拠点を舞台に巨額の暗号資産をだまし取る国際詐欺組織に対し、FBIが本格的な反撃を進めている。人身売買や暴力で維持される「詐欺工場」の実態と、巨額資金の押収や摘発に挑む米当局の最新動向を伝える
中共当局が100人を超えるフィリピン国民を不法就労や滞在期限超過などを理由に取り締まった。フィリピンのテオドロ国防相は「露骨な恐喝」と強く非難。背景には5月の中国人労働者摘発と中共による制裁がある
中共が南シナ海のスカボロー礁で自然保護区の新たな管理規定を施行した。米国は地域の安定を損なうとして非難。フィリピンとの海上衝突も相次ぐなか、南シナ海をめぐる緊張が高まっている
タイでの交通事故から地下武器庫が発見された。中国人男性には禁錮46年の判決が下された。押収された軍事装備には、M16およびM4突撃銃などの銃や、大量の弾薬と弾倉、C4高性能爆薬なども発見された
フィリピンとウクライナがドローン協力協定の策定に向けて調整を開始した。南シナ海での監視や抑止力強化が期待される一方、専門家は技術移転の限界や地域情勢への適合性を慎重に検討すべきだと指摘