膝のぐらつきを防ぐ 毎日できる6つの運動

リハビリなどで歩行訓練を行う際、最も心配される問題のひとつが膝折れです。この急で速く予期せぬ膝の屈曲は、対処が難しいことがあります。膝折れを止められなければ転倒につながる可能性があり、特に体重の重い方ではその対応が一層困難になります。

膝折れは筋力低下の症状である場合が多く、この記事ではこの点に焦点を当てます。ただし、他にも重要な原因があります。神経疾患、膝のお皿の不安定性、半月板(膝関節のクッションとなる軟骨組織)の損傷、前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷、そして多く見られる変形性膝関節症です。特に、変形性膝関節症と筋力低下が組み合わさることで、転倒を引き起こす大きな要因となります。

脚の力が弱まり膝折れを経験すると、転倒や怪我を避けるために活動量を減らしがちです。その結果、筋力がさらに低下し、活動が減り、転倒リスクが高まる——この悪循環が続いていきます。

だからこそ、今すぐ行動しましょう。

膝折れ・転倒を防ぐ膝強化エクササイズ6選

以下のエクササイズは、筋力と可動域を回復させ、転倒リスクを減らす助けになります。私の患者さんにも効果的ですが、実施する前にかかりつけ医や理学療法士などの専門家に相談することをおすすめします。

1. 椅子に座って行う膝の屈伸運動

膝の可動域を広げるシンプルなエクササイズです。膝を温め、その後のより強度の高い運動の準備になります。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

ステップ1:椅子に背筋を伸ばして座り、足を床につけます。右膝をゆっくり伸ばし、できるだけまっすぐにして足を前に出します。その後、ゆっくりと元に戻します。

ステップ2:次に、足を椅子の下へ引き込み、できるだけ後ろに動かしてから元に戻します。

ステップ3:足を前に伸ばして戻し、後ろに引いて戻す一連の動作を1回と数えます。左右それぞれ20回×3セット行いましょう。片足ずつでも、交互に行っても構いません。

うまくできない場合は: 膝を完全に伸ばせなくても、無理のない範囲で行いましょう。

おすすめの理由: シンプルで効果的なウォームアップ運動で、次の筋力トレーニングに向けて膝を準備できます。
 

2. カウンタースクワット

膝が温まったところで、より本格的な筋力トレーニングを始めます。カウンタースクワットは最初に取り入れるのに最適です。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

腕の力ではなく、脚を使ってスクワットの上下動を行いましょう。

やり方

ステップ1:キッチンのカウンターやシンクの前に、足を肩幅に開いて立ちます。他の丈夫で安定した家具でも構いません。必ず安定していることを確認してください。

ステップ2:膝を90度に曲げるか、無理のない範囲までゆっくりしゃがみます。膝がつま先より前に出ないよう、お尻を後ろに引くように意識します。

ステップ3:立ち上がるときは2秒ほどかけてゆっくり戻ります。動作をゆっくり行うことで膝への負担が減り、筋肉にも効果的に効きます。

ステップ4:しゃがんで立ち上がる動作を1回と数えます。12回×3セット行いましょう。無理のない範囲で回数を調整してください。

うまくできない場合は: 深くしゃがめなくても大丈夫です。慣れてきたら少しずつ深くしていきましょう。

おすすめの理由: 動作をコントロールしやすく、段階的に強度を調整できます。
 

3. タンデムチェアスクワット

スクワットの難易度を上げましょう。片足により負荷をかけるのが特徴です。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

ステップ1:椅子の前方に腰かけ、足を肩幅に開き、腕を前に伸ばします。右足を少し後ろ、左足を少し前にずらし、後ろ足のつま先を前足のかかとの横に置きます。

ステップ2:上体を前に傾け、腕を下ろしながらゆっくり立ち上がります。逆の動作で、腕を元の位置に上げながらゆっくり座ります。

ステップ3:立って座る一連の動作を1回と数えます。左右を入れ替えてそれぞれ2セットずつ、計4セット(12回ずつ)行いましょう。

うまくできない場合は: 脚だけで立ち上がれない場合は、肘掛けのある椅子を使い、腕で補助しても構いません。

おすすめの理由: 通常の椅子スクワットは下半身全体を使いますが、この運動は後ろ側の足に特に負荷がかかり、より強い刺激になります。
 

4. バンドモンスターウォーク

ゴムバンドを使ったレジスタンス運動です。横方向の動きと組み合わせることで、膝まわりの筋肉を効果的に鍛えます。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

ステップ1:輪の直径が約60cmになるようにしたゴムバンドを足首に巻きます。足を60〜90cm左右に開き、バンドに張力をかけます。

ステップ2:前に歩くとき、足をまっすぐ出すのではなく、障害物を避けるような感じで外側へ踏み出します。常にバンドに張力をかけたまま動きましょう。

ステップ3:1分間を1セットとして、3セット行いましょう。

うまくできない場合は: バンドなしで行っても構いません。またバンドを使う場合は、足を大きく開きすぎなくても大丈夫です。

おすすめの理由: バンドの抵抗と左右への動きが組み合わさり、非常に効果的です。
 

5. カーフレイズ

大腿や臀部の運動の次はふくらはぎを鍛えましょう。腓腹筋(ふくらはぎの表層の筋肉)とヒラメ筋(ふくらはぎの深層の筋肉)は膝の安定に関わるため、膝折れの予防に有効です。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

ステップ1:ヨガステップや階段の段差など、かかとを浮かせられる安定した場所に足の前部(つま先の付け根あたり)を乗せ、かかとは外に出します。壁や手すりを支えに使うと安全です。

ステップ2:かかとをできるだけ下ろし、再びつま先立ちになります。

ステップ3:上下の動きを1回と数えます。15回×3セット行いましょう。

うまくできない場合は: 段差が難しい場合は、平らな床でのつま先立ちで行いましょう。バランスが不安なときは支えを持って行います。

おすすめの理由: 腓腹筋とヒラメ筋を効果的に鍛えることができます。
 

6. 仰向けレッグレイズ

最後は、立位から仰向けに移ります。膝に関わる筋肉だけでなく、股関節屈筋群(脚を持ち上げる際に使う、太ももの付け根の筋肉)も同時に鍛えます。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

ステップ1:硬めで安定した床に仰向けになり、腕は体の横か少し外側に置きます。

ステップ2:右足を膝を伸ばしたままゆっくり上げ、無理のない高さまで持ち上げたら、ゆっくり下ろします。これを1回と数えます。

ステップ3:左右それぞれ15回×3セット行いましょう。交互に行っても、片足ずつまとめて行っても構いません。

うまくできない場合は: 足を高く上げられなくても問題ありません。両足同時に上げることで強度を上げることもできます。

おすすめの理由: 股関節屈筋群を強化することで、歩行中につま先が地面に引っかかるのを防ぎ、転倒リスクを減らします。

これらの運動は、筋力低下による膝折れに効果的です。ただし、症状が続く場合はかかりつけ医に相談し、原因を調べることを強くおすすめします。

膝折れは、転倒や怪我につながるリスクを常に伴います。週に少なくとも3回はこれらの運動を取り入れることで、怪我を防ぎ、生活の質を守りましょう。

 

フィットネスモデルについて

モデルを務めるエアロウェン・ハンター氏は、The Epoch Times紙の健康担当編集者でありフィットネスモデルでもあります。60代とは思えないほど活力にあふれ、30年以上にわたりヨガ指導に情熱を注いできた認定ヨガセラピストです。

本記事はThe Epoch Times掲載の記事を、許可を得て転載したものです。記事内の見解は著者個人のものであり、編集部の立場を代表するものではありません。

(翻訳編集 井田千景)

主要な医療現場で30年以上の経験を持つ作業療法士である。健康コラムを執筆。