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股関節の安定性を高めるエクササイズ2選

股関節はなぜ「動きが悪くなる」のでしょうか。

股関節は膝関節に比べて可動域が非常に広く、その分、構造も複雑で、日常生活の習慣による影響を受けやすい関節です。長時間座り続けることや運動不足、姿勢の悪さ、脚を組む習慣、「W座り」、さらには膝立ちの姿勢を長時間続けることなどにより、股関節の可動性、安定性、そして筋持久力は徐々に低下していきます。

股関節の正しい位置関係が崩れ、可動性と安定性の両方が低下すると、体は自然とほかの関節や筋肉でその負担を補おうとします。最初に大きな負担を受けやすいのが膝であるため、多くの膝の痛みは実際には股関節の機能低下が原因となっている場合があります。

多くの人はお尻の筋肉(臀筋)を鍛えることに意識を向けますが、理学療法士のデューク・パン氏はエポックタイムズに対し、筋力だけでなく股関節の「可動性」も同じくらい重要だと話しています。股関節の動きには、外旋(外側へ回す動き)、内旋(内側へ回す動き)、外転(脚を外側へ開く動き)、内転(脚を内側へ閉じる動き)、屈曲(脚を前へ上げる動き)、伸展(脚を後ろへ伸ばす動き)などがあります。臨床現場では、片方の股関節だけが張り出して見え、反対側が平らに見えるなど、左右差がみられるケースも少なくありません。このような状態は、お尻の筋肉の緊張や関節の可動域制限を伴っていることがよくあります。

特定の筋肉が長期間にわたって過度に緊張した状態が続くと、「股関節が硬い」状態となり、動作の質や関節の安定性にも悪影響を及ぼします。

股関節のバランスが崩れていることを示すサイン

股関節は「沈黙の関節」とも呼ばれており、バランスが崩れていても初期段階では目立った痛みが現れないことがあります。パン氏によると、次のような症状は股関節からの警告サインである可能性があります。

・深くしゃがむことが難しい

・片方の膝だけが痛む

・お尻の形が左右非対称になっている

・あぐらをかいたり、脚を組んだりしにくい

・脚を持ち上げると股関節の前側が痛む

・階段の上り下りで脚を持ち上げにくい

パン氏によると、股関節が十分な安定性を保てなくなると、靱帯や関節唇(股関節の受け皿を囲む軟骨組織)などの周囲の軟部組織が互いに擦れやすくなります。この摩擦が長期間続くと、軟骨がすり減ったり、関節唇が損傷したりし、重症の場合には人工股関節置換術が必要になることもあります。

股関節の不安定性の根本的な原因は、多くの場合、長年の姿勢や生活習慣にあります。例えば、脚を組む癖やW座り、股関節を前に突き出した状態での膝立ちなどの姿勢を続けることで、関節を支える組織が徐々に緩んでしまいます。

こうした組織が緩み過ぎると、体は通常2つの方法で補おうとします。1つは関節自体が本来の位置からずれてしまうこと、もう1つは関節を守るために周囲の筋肉が過度に緊張することです。この悪循環によって、股関節の機能はさらに低下していきます。

 

股関節の安定性を確認する簡単なテスト

パン氏は、股関節の安定性を確認するための簡単な方法を紹介しています。

ステップ1: 片脚で立ちます。

ステップ2: 軸足の膝を軽く曲げ、そのままゆっくりと浅くしゃがみます。このとき、膝の向きを確認してください。

しゃがんだ際に膝が内側へ入る、左右にぐらつく、あるいは骨盤が傾く場合は、股関節の安定性が不足していることを示しています。これは、多くの膝の痛みの根本原因となっている可能性があります。

一方で、膝の位置は安定しているにもかかわらず、しゃがむと痛みがある場合は、原因は股関節ではなく膝関節そのものにある可能性があります。

 

股関節の安定性を高める2つのエクササイズ

トレーニングチューブ(抵抗バンド)が1本あれば、自宅でも股関節の筋力を鍛え始めることができます。

トレーニング1

このエクササイズは、股関節を安定させるお尻の筋肉を活性化するのに役立ちます。

(大紀元)

ステップ1: 片脚で立ち、軸足の膝を軽く曲げます。上半身を少し前へ倒し、反対側の脚はまっすぐ後方へ伸ばして、つま先を軽く床につけます。このとき、上半身から後ろ脚まで一直線になるように保ちます。

ステップ2: 上半身から後ろ脚まで一直線の姿勢を維持したまま、後ろ脚を床から持ち上げ、さらに上半身を少し前へ倒します。その姿勢を5秒間保った後、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。左右の脚を入れ替えて繰り返します。

この動作では、軸足側のお尻の筋肉がしっかり働き、疲労感が出てくるのを感じられるはずです。この感覚は、お尻の筋肉が股関節を積極的に安定させている証拠です。筋力がついてきたら、少しずつ姿勢を維持する時間を延ばしましょう。

トレーニング2

このエクササイズは、バランス能力と股関節のコントロール力を高めながら、関節周囲の筋肉を強化します。

(大紀元)

ステップ1: トレーニングチューブを両脚に巻き、足幅を肩幅程度に開いて、チューブに常に張力がかかるようにします。

ステップ2: 片脚でしっかり立ちます。反対側の脚をゆっくり前へ伸ばして床に軽く触れ、元の位置へ戻します。続いて横方向へ伸ばして床に触れ、戻します。最後に後方へ伸ばして床に触れ、元の位置へ戻します。反対側の脚でも同じように行います。

エクササイズ中は、常にトレーニングチューブの張力を維持してください。動作をゆっくり行うほど、トレーニング効果は高まります。

 

この記事で表明された見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。

 

(翻訳編集 井田千景)

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