【分析】中共の海洋核戦力拡張と米「核3本柱」の刷新 西太平洋の戦略均衡を読む
このところの中国共産党(中共)による一連の外交・軍事動向は、西太平洋における核威嚇の様相を意図的に高め、新たな核軍拡競争を誘発せんとする狙いを露わにしている。これに対しアメリカは、太平洋地域における戦略的安定を確保すべく、核の三本柱(トライアド・核戦力 において、 戦略爆撃機 、 弾道弾搭載原子力潜水艦(SSBN) 、 大陸間弾道弾(ICBM) の3種の 戦略兵器 を指す用語)の近代化を加速させている。
7月6日、南シナ海海域において、中共海軍の094型原子力潜水艦一隻が、太平洋に向けて潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)一発を発射した。同ミサイルは模擬弾頭を搭載し、複数の主権国家・地域の上空を横断しつつ約7300キロを飛翔、最終的に南太平洋の非核地帯に落下した。
発射されたのは、近代化された「巨浪(JL)3」大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる。中共の海洋発射核打撃能力の増大を誇示する狙いがあったと推測され、潜水艦発射弾道ミサイルを国際公海に向けて発射したのは、中国共産党(中共)として今回が初めてとなる。この試射は、中ロ海軍合同演習の直前、かつNATO首脳会議の開催直前というタイミングで実施されており、明白な示威的意図がうかがえる。
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