紙に書かれた合意では決着できないもの トランプと習近平の外交
外交について私たちが直感的に思い描くのは、「決着」というモデルである。
たとえば、1億2千万ドルから1億ドルへと価格を詰めていく商取引を考えればよい。契約書に署名し、取引が成立すれば、双方とも、その差額をめぐって後から権利を主張することはない。交渉とは、利害の対立を調整し、双方が受け入れ可能な均衡点に到達するための営みだからである。
従来の外交もまた、この論理に大きく依存してきた。すなわち、双方の利害が十分に両立しうるものであるならば、誠実な交渉を通じて、ルールに基づく持続的な均衡を構築できるという前提である。
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