中国不動産:深刻な商品物件の在庫、銀行に被害

【大紀元日本12月20日】 中国国家統計局の最新の数字によると、10月末時点において、全国における商品物件の空室面積は1億平方メートルに達し、空室率は26%に達しており、この数字は、国際な警戒ラインを大きく超えている。空室の商品物件が占める資金は2500億元を超えており、市場における取引高の低迷と相まって、金融業務の良好な運営を脅かすこととなる。

《中国証券報》の報道によると、今年の5月より、中国大陸各地方の不動産市場にける購買力は減退しており、これが、商品物件の空室面積を増加させている。現在、国内における商品物件の総面積は、1・12億平方メートルで、このうち、分譲住宅の空室面積は6204万平方メートル、商業不動産の空室面積もまた、上半期で2878万平方メートルに達している。

商品物件の空室面積1億平方メートル余りうち、空室の期間が1年以上のものが50%を超え、物件に係る資金は2500億元を占めている。中国における商品物件のディベロッパーのほとんどは、銀行融資をメインにしており、物件が売れなければ、金融業務の良好な運営を脅かすこととなる。

経済学者によると、空室率の基準について、国際的な見解は次のようになっている。5%~10%は適度な空室率で、10%~20%が危険範囲で、この区分を超えると深刻な空室となり、赤信号の状態となる。空室率が20%以上の場合、深刻な在庫となる。中国における現在の空室率は、既に26%に達しており、適切な措置をとらなければ、国民経済に一連の深刻な問題をもたらすこととなる。

報道の指摘によると、この空室率は、中国大陸の一部の都市における不動産市場における生産物の構造に深刻なアンバランスが生じていることを示している。多くの都市において、新たな住宅が建設されているが、特に高級物件に対しては、誰も興味を示しておらず、その一方で、多くの中・低収入者は、物件を見て溜め息をつくばかりである。

北京を例にとると、商品住宅の空室の主要なものは、1平方メートルあたりの価格が4000元以上の中・高級物件であり、1平方メートル当たり3000元以下の商品物件の空室率は比較的少ない。

また、《財経時報》の指摘によると、中国の多くの都市において、未販売、販売後放置されているものを含めた、別荘・豪華住宅の空室率が非常に高くなっている。

2005年《中国10大超豪華住宅ランキング》に選ばれた、ユニット型住宅の最高価格は、5・51億元に達し、平均価格は5518・3万元となっており、昨年の4602・5万元を大きく上回っている。

しかし、以上の状況とは対照的に、中国における各農家は、家を建てようにも、面積が最大でも100平方メートルを上回ってはならず、都市住民が住宅を建てる場合においてもまた、国家土地管理部の厳格な規定による影響を受ける。

中国13億の人口には、巨大な居住需要があるが、普通の人は家を買うことができず、身を寄せる場所がない苦境にある。その一方で、ごく一部の人が、ぜいたくな暮らしをしている。この不正常な現象については、既に強い関心を払うべき段階に来ている。

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