法輪功、サンフランシスコ・パレード参加不可、背後に中共政権か
【大紀元日本2月2日】サンフランシスコ中華総商会が主催したチャイナタウンの新年パレードに、これまで何度も参加を拒否された法輪功団体は今年、再び拒否された。背後に中共政権の圧力があるとみられ、参加拒否の行為は差別、誹謗中傷に当たり、米国憲法の人権および自由の保障に抵触しているとして、サンフランシスコ地区の法輪功学習者は主催者側の同商会を裁判所へ提訴した。
1月30日付のロサンゼルス紙は、29日から開催される中国の旧正月を祝うイベントの一環として行われる2月11日のパレードに申し込んだ法輪功は、主催側に拒否されたと報道した。さらに、南カリフォルニアで開催されるサン・ガブリエ・バレーおよびロサンゼルス市のパレードへの参加も拒否された。
主催側は、参加者数が多く、すでに定員に達したと説明したが、サン・ガブリエ・バレーの責任者ピンキ・チェン氏は「我々は中国とたくさんの商売をやっているからだ」と語った。
ロサンゼルスの法輪功学習者ジョーン・リー氏は「我々のパレードに蓮の花を華やかに飾る車、座禅をする者、太鼓隊および中国の伝統舞踊が盛り込まれており、参加拒否される理由はどこにもない」と主張し、「我々は法輪功であるだけに拒否されたのだ」と語った。
サンフランシスコは華人が集中する米最大の都市の1つで、北京政府高官は定期的に同市を訪問している。法輪功に関する議論は、異なる意見を持つ人の間で大きな隔たりがあり、中共領事館は警告まで発している。
これまで議論を行ってきた中心人物は、サンフランシスコ市のクリス・デイリー参事(33)およびチャイナタウンでのイベント組織者で、前サンフランシスコ区新聞記者ローズ・パック氏である。
デイリー参事は、パック氏は中共のトップと緊密な関係があり、前市長と一緒に北京を訪問した際に、北京側に大々的に接待された経緯があったと指摘した。デイリー氏参事は、海外の華人社会で中共のために活動した見返りとして、中共は彼女を接待したとの見方を示した。
サンフランシスコにおける法輪功の論議は、デイリー氏が2001年に中共政権に対して、法輪功の迫害を制止する決議案の提出から始まった。しかし、同決議案は可決されなかった。デイリー参事は、パック氏の働きが影響したとし、当時、駐サンフランシスコ中共領事館は、サンフランシスコ市政府宛に手紙まで送ったと指摘した。
1週間前に行った法輪功のパレード参加に関する公聴会で、デイリー参事は、2001年に中共領事館が送った手紙の件を再度取り上げ、北京側が米政府に対して中共側の意思を強引に押し付けようとすることを強調した。
駐サンフランシスコ中共領事館は、1月23日に発表した声明の中で、デイリー氏に対して、米中関係を損なわないようにと警告した。
中華総商会の顧問ローズ・パック氏らおよび所属団体の行為は差別、誹謗中傷に当たり、米国憲法における人権および自由の保障に抵触している。サンフランシスコ地区の法輪功学習者は同商会の行為に対して、裁判所へ提訴した。
法輪功団体は拒否されたパレードへの参加をいまだに放棄していない。法輪功のマイケル・イェ氏は、「我々は政府関係者およびイベント組織者と会談した。同様な結果になった場合、我々は決して受け入れることができない。我々は、中共領事館の前で抗議し、再び地元の政府職員と話し合いの場を持ちたい」と語った。