【大紀元日本8月28日】誰からも好かれる人になりたい。そう思ったことはありませんか?モンゴルで誰からも一番好かれている人物は、やはりチンギス・ハーンです。日本のモンゴル料理店を訪れると、必ずチンギス・ハーンの肖像画が飾られています。偉大な英雄としてとても尊敬しているのです。それは祝杯を挙げる時の作法(セルムシ)にもあらわれています。
なみなみと酒器に注いだお酒に右手の薬指を浸けて、まず天の神に捧げて上に向け、次に地の神に捧げて下に向け、そしてチンギス・ハーンの名を唱えて滴を弾き飛ばしそれから額に当てお酒を飲み干します。
モンゴル人の祝宴でのおもてなしは、まさに天地をひっくり返して飲み干さんばかりです。誰もがまるで飲み相撲に延々、自然と引きずり込まれてしまうかのようです。日本人が礼を尽くして曖昧にお付き合いすると、止めどもなく酩酊することになるでしょう。モンゴル人の大好きなお酒に「草原白酒」があります。アルコール度数は60度。ワインボトルサイズほどのものを軽く1本空けてしまうぐらいでないと、誰からも好かれるモンゴル人にはなれません。お酒がとっても!強いことが、好かれる第一の条件です。
遊牧生活を営むモンゴルの子どもたちは、7歳ぐらいにはもう立派な馬の乗り手です。モンゴルの競馬は30キロメートル位を疾走して勝敗を競います。優勝するために子供たちはお祭り(ナーダム)の日が近づくと一所懸命練習してレースに備えます。馬を乗りこなす姿が誰よりも格好いいのが、誰からも好かれるモンゴル人だということを、子どもたちは知っているからです。馬を誰よりも!上手に乗りこなせることが、好かれる第二の条件です。
ある日モンゴル人から、「私たちが最も尊敬する英雄を食べるというチンギス汗料理があるのを知って、ショックを受けたモンゴル人もいるのです」と聞かされたことがあります。モンゴル人は焼肉のような調理法ではなく、岩塩で味付けした羊の茹で肉をそのスープと共にとても幸せそうに食べるのです。「羊の茹で肉」を食べている時は、背後から何者かが忍び寄って両の耳を削ぎ落としても気が付かないぐらい幸福なのです。この世の辛いことをみ~んな忘れることが出来るほど、美味しくて幸せになるそうです。
日本人はお魚をとっても上手に、もったいないと残さず箸で捌いて食べます。モンゴル人はさらに上手にナイフで骨付きの羊のお肉を捌いて、決して一筋のお肉も残さずに食べます。彼らにとってお肉を捨てるなんてとんでもないことです。その食べっぷりのプロフェッショナル振りはお見事という他ありません。
お客さんがはるばる我が家(ゲル)にやって来ると、羊一頭が丸ごと解体されて、ご馳走のおもてなしが行われます。大地に一滴の血も流さず羊をとても上手に解体することが出来れば、誰からも好かれるモンゴル人になることが出来ます。これが好かれる第三の条件です。
もしあなたが以上「三つの条件」を満たすことが出来れば、モンゴル人の誰からも好かれる日本人になることが出来ます。モンゴルで誰からも好かれる日本人になることは、こんなにも大変なことなのです。
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