【大紀元日本12月28日】今年5月に発刊された『角川家の戦後』(思潮社・角川春樹著)に、次の魂の一行詩があります。「銀漢や俺はひとりの修羅なのだ」。銀漢は銀河のこと。角川春樹さんが子規以来ともいえる、俳句革新運動を進める魂の一行詩は、俳句の定型形式を借りたニューウエーブ抒情詩といえるものです。季語にもこだわりません。魂の無頼派が雄叫びを上げる、一行詩の俳キングなのです。
春樹さんが提唱する「魂の一行詩」とは・・・「私は今『魂の一行詩』運動を展開することで俳壇に革命を起こすことを決意した。魂の一行詩とは日本文化の根源にある『いのち』と『たましひ』を詠う現代抒情詩である」・・・永遠の不良少年の潔い啖呵です。日本文化をたった一人であっても、再創造するために命をかけるぞ!という春樹節の真剣な託宣なのです。日本の伝統的魂跡を発揚し、この国の文化のいのちを革(あらた)める決意は、来春3月3日に封切られる角川春樹映画『蒼き狼 地果て海尽きるまで』にも、脈打っています。
12月1日から、前売り券が発売されています。申し込むとモンゴル岩塩、大自然のバスソルトが、一つゲットできます(ただし数量限定)。こんなサービスにも、春樹映画の思いやりの決意が、込められてもいます。
チンギス・ハーンの魂的葛藤を描いた映画『蒼き狼 地果て海尽きるまで』の誕生は、27年前に遡る春樹氏の一つの不思議体験が、もたらしたものです。春樹氏のシャーマン的体験談によると・・・「私が宮司を務める神社の観音堂に、父がインドから持ち帰った石仏がある。この仏から『われはモンゴルの神なり。カラコルムから来た。汝はバイカル湖へ行け』という啓示を受けた。モンゴル帝国の首都カラコルムの近郊に『赤い滝』という名所がある。私の直感で神示を行った時、赤い滝の神霊から二つのメッセージが降りて来た。『いつの日か、モンゴルの人々と協力して、チンギス・ハーンの映画を創ることになるだろう』『モンゴルは再び世界に動き始める』・・・」。
モンゴルが世界に再び船出するポートアイランドは、ヤポネシアの蒙古斑の血脈にあるという、暗喩的なメッセージでしょうか?チンギス・ハーンの手のひらに刻印された、血凝りの痣の継承者たちは、来春3月から渾然と日本全国に立ち上がる上映映画館の暗闇の光の中で、ひとしきりの感動の産声を上げることでしょう。
春樹氏が主宰する句会でこんなエピソードが披露されています・・・「モンゴル政府から『雨を降らせてくれ』と頼まれてね。祈祷を始めた途端、雷が鳴って、雨が降って、しまいには雪がつもっちゃった。モンゴルに雪が降ったのは何十年ぶり。しかも夏に降るなんて初めてのことだ」。
春樹映画『蒼き狼 地果て海尽きるまで』にヤマトの春の雪が降る。もし貴方がこの映画をご覧になれば、3月のまだ寒き春の朝の移ろいの中、水ぬるむ幻想の春の雪がはらはらと、瞼の面影の中に降ることでしょう。それは日本の文化の「いのち」と「たましひ」を継承し、ヤマトの未来を動かす一人になることを託した、天からのひとひらの淡いメッセージであったのかも知れません。モンゴルに海はなく海尽きる弧状に広がる、まほろばの国「日本」が遊牧の矢を放つ21世紀の役割を、この映画にしっかりと託したのは、かの石仏なのか・・・、果たして春樹氏なのか?
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