「UFOを目撃した」元米軍幹部の秘密ファイル、死後に開封公開

60年前、墜落したUFOの機体の一部と宇宙人の死体を、米陸軍が回収したとされる「ロズウェル事件」で、当時広報官だったホート中尉(Lieutenant Walter Haut)が昨年亡くなる前に書いたとされる供述書が発表され、波紋を呼んでいる。ホート中尉は供述書の中で、当時陸軍はUFOの存在を否定したが、自分は確かにUFOの機体と、宇宙人の死体を目撃したと述べている。英デイリー・テレグラフが2日報道した。

 1947年7月2日、米国ニューメキシコ州のロズウェル陸軍航空基地近郊の砂漠地帯で、未確認飛行物体(UFO)が墜落したとされる事件が発生した。当時、パイロットのケネス・アーノルド氏(Kenneth Arnold)がUFOを目撃したと証言したことや、 陸軍が、墜落した円盤の一部を回収したと発表したことなどから端を発し、次々とUFO目撃情報が寄せられ、全米の注目を集めた。しかし、陸軍がその24時間後に、回収したのは「実は気象観測用の気球だった」と発表内容を訂正したため、そのまま事態は収束した。

 しかし、当時陸軍の広報官だったウォルター・ホート中尉は昨年亡くなったが、必ず自分の死後に発表するようにと誓約した供述書が先月公開された。供述書の内容によると、彼は謎のUFOの残骸と宇宙人の遺体を自分の目で確かめたという。また、供述書は、ホート中尉が上級指揮官会議に参加し、その出席者には基地の司令官ウィリアム・ブランチャード(William Blanchard)大佐や、ロジャー・レイミー(Roger Ramey)軍司令官が含まれていたことや、その会議では、材質不明の残骸が回されて、一人一人がそれに触ったことなどを詳細に語っている。また、ホート中尉はブランチャード大佐に案内されて、陸軍基地の第84号飛行機倉庫に行き、卵型のUFOが置かれていたのを見たという。UFOは、長さ約3.6mから4.5m、幅約1.8m、卵型で金属性の物体だったという。機体には窓はなく、翼、尾部、着陸ギアなども一切見当たらなかったと語っている。

 また、彼は地面に横たわる2体の宇宙人の死体を見たと供述している。身長は約1.2m、頭は異常に大きかったと語り、供述書の最後の方で、「私は、自分が見たのは宇宙からの機体と、その乗組員だったと確信している」と述べている。