タイの研究者、無臭ドリアンの開発にチャレンジ

タイ農業研究当局の研究者は、強いにおいで有名な果物「ドリアン」の無臭化に取り組んでいる。アジア各地のホテルや航空会社、公共輸送機関の多くで持ち込みが禁止されているドリアンだが、無臭化に成功すれば新たに多くの消費者を獲得できるとの見方が背景にある。

同研究者はロイターの取材に対し「ドリアン農園で生まれた自分にこの果物は特別なもの。ただ、においで敬遠されている。より多くの人にドリアンの味を楽しんで欲しい」と語った。

カンボジアとの国境付近の農園での過去30年にわたる交配や試験を経て、においが極めてマイルドな「チャンタブリ1号」というドリアンの品種がこれまでに開発されている。来年の商業生産を目指し、現在は農家に配布するために同品種の苗木を育てている最中だという。

一方、ドリアン愛好家らは、強烈なにおいもドリアンを食べる喜びの一部だと指摘。ベトナム・ハノイの女性(34)は「においがなければドリアンに興味はないし、加工食品を食べるのと同じようなもの。強いにおいで他の人が食べられないものを食べることに誇りを持っている」と述べた。

[バンコク 17日 ロイター]
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