米国ミシシッピー州:無線インターネット無料で、田舎町の活性化

【大紀元日本10月23日】世界的なウェブサイトが、ますます人々の日常生活の一部になりつつある昨今、フィラデルフィアからサンフランシスコまでは、米国の各大都市は、無線LAN・インターネット無料を実現しようとしている。

なかでも、ミシシッピー州の片田舎の町が、全米初の無線LAN・インターネット無料を実現しそうだ。町の商店のみならず、それは街全体、各家庭までもがその恩恵を受ける。

1887年、鉄道輸送会社はアラバマ州バーミンガムとテネシーの州メンフィス間に1駅を設けなければならないことになり、それがエモリー市だ。これはミシシッピー州初の、開発計画地域だ。しかし時間の推移とともに、エモリー市に現在予想外の事象が出現した。高校生の高い中途退学率だ。

費用の一切は、基金会が負担

当地で人々の保健・教育面を支援している私設財団「ギルモア基金会」は、この状況を鑑み、一つの計画を提案した。市民7000人のために無料で無線インターネットを提供しようというものだ。

ハワード市長はよろこんで受け入れた。同市長は、「これは、このような小さな町にとって、とんでもないサプライズだ。こんな幸運などない。費用の一切は、基金会が負担してくれるのだから…大部分の小さな町、特に南部の町には、このような財力はないものだ」と語った。

同市長はさらに「無線LANのインターネットは、基金会の計画の一部だ…基金会は、今年、市内高校を卒業する学生にノート型パソコンを提供し、若い層がインターネットの世界に入って、コンピューターに親しめるよう、その創造の機会を作っている」と述べた。

高校卒業を鼓舞するため、学生1人に、コンピューター1台

高校卒業見込みの学生140人が引き続いて学習するよう鼓舞するため、卒業時に学生には自分のコンピューターが配布されるというもの。

もしこの計画の成果が顕著であれば、来年には、高校の学級それぞれの学生全てに、無償にてノート型パソコンが配られる。

これらのコンピューターには、各教科の学習ソフトが入っており、またスクリーニング用のソフトウェアも入っていて、学生が不適当なサイトにアクセスできないようにしてある。

財力に限りがあるため、エモリー市には実現できなかったが、必要な学生はすべてがコンピューターを使用できる。

学生たちは前もって登録した上で、ただ校内でのみ使用可能だ。

卒業するキャンベルさんは、「コンピューターが、学習に大いに役立った・・・大学進学の上で大きな武器だ」と指摘した。

学生だけでなく、住民にも便利*

街で、空手を教えるビル・.ジョンソンさんは、ネット上で授業料を領収し、同時に武術学校のその他の事務も処理している。

ジョンソンさんは、「無線のネットサービスは、住民ばかりか学生たちにも役立つ」と述べた。

商店の主人らも、取引先と顧客がエモリー市を通る際に、無線のインターネットでやりとりしていると明かした。

市の職員ダン・.ロジャースさんは、「老齢の人や外出がままならない人たちは、経済的に余裕がなく、もし無料のインターネットがなければ、彼らは外界の世界と接触する機会を喪失してしまう…彼らは、インターネット・ショッピングで何が欲しいのか考え、どんな情報でもいいから得たいと思っているが、費用のかからないネットだからこそミシガンの親戚と話し合うことができる」と述べた。

少なからぬ人が批評しているところでは、コンピューター時代によって人々の付き合いが少なくなっているというが、彼らが思いいたっていないところがある。無線のインターネットによって、人々は公園の噴水の傍らに座りながら、あるものはインターネットサーフィンを楽しみ、ある人は隣人とチャットをする。これは、本来隣人との関係が希薄になりがちな小さな街の人々の人間関係を更に濃密にできるものだ。

(翻訳・太源)