米国在住中国人、スパイ容疑で逮捕

【大紀元日本10月2日】米国在住の中国人・李晴(リー・チン、40歳、女) =米国籍=は9月24日、軍用機材の不法取引で、米国カリフォルニア州サンジエゴ連邦裁判所により7千500ドルの罰金と12カ月の禁固刑を言い渡された。また、同じく中国人の舒全勝(シュ・ゼンション)=物理学者=は、米国の宇宙開発技術を中国に違法に提供した容疑で、最近逮捕された。

AP通信の報道によると、昨年4月、李晴が、エンデブコ社製(Endevco Corporation)の原爆エネルギーの感知装置30機を購入して中国へ輸出しようとしたことがおとり捜査により発覚された。このクレジットカードほど大きさの感知装置は、ミサイルやスマート爆弾などの開発に利用される恐れがあり、米国からの輸出には特別な許可を必要とする。

裁判所の資料によると、李は去年4月に、米国連邦捜査局のおとり捜査官にこの装置を購入したいことを連絡した。さらに、李は中国側の協力者とおとり捜査官との間に電話で連絡した際に、中国側の協力者は「この装置は中国のある特別研究機関で使うために購入するものだ」と述べたという。

もう一人の在米の華人、物理学者の舒全勝は、中国で宇宙船「神舟7号」を打ち上げる前日の9月24日、米国の宇宙開発技術を中国に違法に提供した容疑で逮捕された。

舒容疑者はバージニア州に本社があるAMAC社の総裁で、物理学者でもある。同社は宇宙開発技術と密接に関連する研究を行い、米航空宇宙局やエネルギー省と共同開発したことがある。

米検察当局の訴状によると、同容疑者は中国の宇宙開発と衛星技術に深く関わり、中国に技術を不法提供したという。

米国VOAは専門家の見解として、「舒容疑者の逮捕は中国で『神舟7号』宇宙船の打ち上げ時間と重なった。これは、中国当局がこの事件に関与していることをほのめかすためではないか」と伝えた。

本案の法廷審理はまだ行われていないが、三つの罪状が挙げられている。すべての罪状が成立すれば、最長25年の禁固刑が科せられる。

(翻訳編集・叶子)
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