【大紀元日本5月21日】北日本の海岸砂地に自生する落葉性低木。日本海側では鳥取県が南限です。初夏に濃桃色の花が咲き、果実は2cmほどの球形で赤く熟します。類似植物にシロバナハマナスが、中国には玫瑰(マイカイ)があり、園芸種も多数あります。蕾または満開直前の花を陰干ししたものが生薬の玫瑰花(まいかいか)です。精油はローズ油で、香水の原料になります。
【薬用効果】肝臓や胃に働き気の滞りを解消して痛みを取り除き、打撲捻挫にも使用されます。また収斂作用があり、下痢止め、月経過多、疲労回復に使用されます。一日の使用量は乾燥物3~9gを煎服します。
【食用】果実はビタミンCを多く含み、果実酒にして疲労回復のために飲用します。また芳香があり、甘酸味なのでジャムにしたり、生食もします。花びらもジャムにして食べられます。
【染色用】乾燥した根茎を煎じて染液とします。アルミや錫、銅媒染で鳶色、鉄媒染で黒鳶色を染めます。秋田八丈の鳶色に使用されています。茎葉を用いても染まり、灰汁媒染で黄茶色を染めます。根では紫褐色を染めますし、花の液汁でも染められます。
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