【大紀元日本6月11日】毎朝飲むコーヒーで頭がスッキリと目覚めるという説は、心理的なもので根拠がないと英科学者らが最新の研究をもとに発表した。
英ブリストル大学(Bristol University)の研究チームは、379人の被験者を対象に調査を行った。普段のカフェイン摂取量が多いグループとそうでないグループに分け、カフェイン入りの錠剤とプラシーボ(偽薬)を与えた。その結果、通常コーヒーを飲んでいる人の脳の覚醒度は、プラシーボを与えられたコーヒーを飲まない人と同じだった。カフェインは脳神経を刺激してヒトを興奮させる効果があるが、いつもカフェインの含まれた飲み物を飲んでいる人は徐々にこの刺激になれてしまうという。
同研究のリーダーであるピーター・ロジャース教授(Peter Rogers)は、「コーヒーでカフェインを摂取しても脳を覚醒させることは出来ない。通常コーヒーは頭脳を目覚めさせるという認識が持たれているが、実際は我々の脳の興奮度を普通のレベルにまで戻しているにすぎない」と述べた。
一方、コーヒーを飲む習慣は良いと主張する科学者もいる。エスター・ロペス-ガルシア教授(Esther Lopez-Garcia, PhD)の報告では、中高年が毎日6杯以上のコーヒーを飲むと、ガンや糖尿病、心臓病などの発生率、また死亡率が低下するという。2杯~3杯程度飲む人も、そのリスクは18%から25%低くなると述べている。
(翻訳編集・市村)
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