江西省、堤防決壊で10万人避難 南部豪雨による死者、199人に

【大紀元日本6月23日】中国南部で豪雨による被害が続く中、21日18時30分、江西省第2の川・撫河が幅500メートルにわたって堤防が決壊し、下流の4つの県の14.5万人に危険が迫った。9.3万人が緊急避難したが、7千人がまだ救助を待っている事態となった。これによる死傷者はいまのところ報告されていないが、南部で降り続く豪雨による死者は22日現在、199人になったという。中国国内メディアが伝えた。

江西省は今回の南部水害の被災地域の中でも特に被災状況が深刻。省内全域の26河川が警戒水位に達し、撫河、信江などの河川では堤防の決壊の前に、すでに歴史的な大洪水になっていた。

今回決壊した堤防は撫州市に位置し、決壊した箇所に近い羅針鎮はもっとも被害が大きい。そこの住民はインターネットを通じて「何万人もの命が脅かされている」とSOSを出した。メッセージでは、「ここの水位はすでに3メートルに達した。今も上がっているようだ。両親は2階で身動きがとれない。水はもう上がって来ている。ここは電気もなく、食料品ももうすぐ切れそうだ。救助の人はまだ来ない。頼むから、このメッセージをもっとたくさんの人に伝え、政府に早く救助に来るように!」と決壊当時の緊迫した様子を生々しく伝えた。

決壊発生の翌22日17時までに、ボートや飛行機による救援で9.3万人が安全な場所に避難したが、残り7千人の避難はまだ続いていると政府メディアが伝えた。

最新統計によると、13日から中国南部で降り続いている豪雨による死者は199人、行方不明者は123人となり、被災人口は2914万人、経済損失は421億元(約5600億円)に達している。

(翻訳編集・張YH)
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