社会問題 「動画をシェアしただけでそこまでやるか?」

【動画あり】動画をSNSにシェアしただけで逮捕された中国・上海市民

2024/12/24 更新: 2024/12/24

政権崩壊の危機を敏感に感じとっているためか、中国共産党(中共)当局は「ピリピリ」のその緊張した神経をどこまでも尖らせている。

もはや「発狂」と形容しても過言ではないほど、世論に対する統制が強まっているのだ。

例えば、上海では、一市民が「ビルから飛び降り自殺する女性」の動画を「1回だけ」SNSにシェアした。

たったそれだけで、当局は「凶悪犯でもない一市民」を捉えるべくその自宅と職場へ公安数十人を向かわせ、他省へ逃亡した「容疑者」をどこまでも追いかけ、銃を突きつけて捕まえているのだ。

「政権倒せの反動動画でもない、他人の自殺動画をただシェアしただけで、当局はそこまでやるのか?」

と耳を疑うほどのこの事件。

その詳細については、以下に「容疑者」の逃亡を助けたという男性による自撮り動画の一部を邦訳する。

 

(「飛び降り自殺の動画をシェアして逮捕された友人の逃亡を手助けして捕まった市民によるSNS投稿)

 

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「飛び降り自殺の動画をシェアしただけで友人は捕まった、その逃亡を手助けした自分も捕まった」

「上海市民の友人はSNSウィーチャット(微信)の『友達の輪』に『みんなも気を付けて』と一言添えて、女性がビルから飛び降りる動画をシェアしただけ。すると、友人が転載した動画は、別の人によって500人のグループチャットの中へシェアされ、それが当局の安定維持システムにひっかかった」

*中国SNSウィーチャット(微信)の「友達の輪(モーメンツ)」とは、「自分で投稿した記事を友達同士で共有しあう機能」のこと。

「これを問題視した上海当局は4、50人の公安を友人の家、職場に送り込んで友人を逮捕しようとした。ちょうどその時、友人は外出していた。同僚から職場に公安が乗り込んできた知らせを知った時、友人は『なぜ自分が?』と事情を呑み込めず、震え上がった」

「友人から助けを求められた私は、彼を連れて逃亡した。まずは上海から江蘇省、それから浙江省へ行き、知人が経営するホテルに身を隠した」

「上海公安は1週間にわたる追跡の末、隠れ家を特定した。公安6人が自分の住処に押し入り、頭に銃を突き付けられて、私は逮捕された」

「『友人の居場所を吐け』と私は5分間もの間、公安によって暴行された。最終的に折れた自分は、公安を連れて友人の住処へ行き、『もう完全包囲されている』と告げ友人も逮捕された」

「公安は成績稼ぎのため、自分をその場で待たせて、上海から別のパトカーを呼んできた。そうして、自分は再度逮捕された」
 

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「ほんと、SNSへシェアしただけでどこまでやるか!」と男性は呆れながらも、「全て本当のことだ、ここでウソついたらまた捕まっちゃうからな」と自分が嘘をついていないことを自撮り動画の中で訴えた。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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