現代中国では人々の道徳が甚だしく低下し、神仏を敬わず、因果応報も信じない。金銭ばかりを追求し、自分さえ被害を被らなければ他人のことはどうでもいい人が増えている。
遼寧省の小学校の食堂で行われていた、信じられない「残飯再利用」の悪事が発覚した。
なんと、食事が足りなくなると、食堂職員は、「残飯入れ」も兼ねた「犬エサ用バケツ」へ入れた上級生の残飯を再度を取り出しては低学年の児童の皿に盛っていたのだ。
なお、「犬エサ用バケツ」とは食堂職員が後に家に持って帰って飼い犬のエサ用に用意された残飯入れのことだ。
発覚のきっかけは、問題の食事を食べて嘔吐や下痢をする生徒がいて、その保護者による訴えだった。
「盛られた食事(残飯)は野菜と米がごっちゃまぜ、ジャガイモに至っては(上級生による)噛み跡までくっきり残されていた」
「給食はいつも汚いし、食べたら具合悪くなる…」
子供から事情を聞いた保護者らが、学校を問い詰めても、学校側は認めなかった。
すると、30人ほどの生徒保護者はある日、「食堂の監視カメラを見せろ!」と学校へ乗り込んだ。
突撃検査の結果、「過去にも同様な行為が繰り返し行われていた」ことが判明した。
怒り狂う保護者
「残飯再利用」、「犬エサ用バケツ」から取り出されたものを子供に食べさせている事実を知った保護者たち。
「自分たちの大事な子供が学校で虐待されていたなんて、まるで犬に餌を与えられているようで見るに堪えない」
と、監視映像を見た保護者のなかにはその場で嗚咽する者も少なくなかったという。
当初は「見るだけよ、録画はダメ」と言われていた証拠の監視カメラ映像も、今では学校側は何が何でも見せてくれなくなったという。
「きっと学校は映像を削除したんだわ」
と一部保護者は疑っている。
(学校へ乗り込んで抗議する保護者たち①)
「残飯事件」発覚後、保護者らは現地の教育当局や市場管理部門に通報し、抗議してきた。しかし、学校側は監視カメラ映像を何が何でも提供しない、電気を切るなどして調査妨害を行ったという。
学校側の不誠実すぎる対応に怒り、保護者らSNSを発信して世論に助けを求めた。事件は世論に注目され、中国メディアも取り上げ報道した。
怒涛の世論のプレッシャーの元、問題の学校の職員は20日、「現在警察が介入している」と回答し、現地教育当局や政府当局職員も「事件は調査中」としている。
問題の小学校は遼寧省本渓市(ほんけい-し)華人満族自治県五里甸鎮(町)の小学校である。
(学校へ乗り込んで抗議する保護者たち②)
なぜ? 毒の根源どこに?
中国共産党(中共)政権下の中国では、各地の学校食堂で「食品安全問題」事件が頻発している。
今年10月、雲南省昆明市の小学校が「9年前に生産された腐った肉」を生徒に食べさせていたことが発覚したばかりだ。
広東省深セン市の小学校も同時期、生徒保護者による食堂への抜き打ち検査の結果、「賞味期限が4年前に切れていた悪臭を発する鶏肉と牛乳」などの問題の食材が見つかった。
「このような食の安全の問題は、昨年にはすでに発覚し問題になっていたが、当局は形式的なことしか対応せず、未解決のまま棚上げにされてきた」
と保護者は嘆いている。
これらの明るみに出た「学校食堂の問題メシ事件」はいずれも世論に注目されたから知り得た氷山の一角にすぎない。
現代の中国では、「問題を解決したければ、世論に頼るしか道はない」が常識になりつつある。世論の注目を集められない場合、大抵は「どこへ訴えても相手にされない」という結末になる。しかし、世論から注目を得られたからといって、問題が必ず解決するというわけでもないというのも事実である。
「なぜ中国はこんな地獄のような世の中になってしまったのか」、ネット上ではこのような自問にあふれている。
人々は思考した結果、必ず辿り着く答えはこれだ。
「金のためならば何をしてもいい、自分さえ被害を被らなければ他人のことはどうでもいい。そういう中国人を作り出したのは中国共産党(中共)」
「中国人に無神論を教え、道徳低下をもたらした中共が存続する限り、中国が良くなることはない」
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