青海省大洪水でダム決壊寸前 「2千年ぶりの水位」か

【大紀元日本7月13日】豪雨のため中国各地で河が大氾濫している。北西部の青海省グルモ河では、大洪水が発生。「2千年ぶりの最高水位」と伝えられている。関連機関の観測によると、その流量は789立方メートル/秒に達しており、上流の大型ダム決壊寸前の状態にある。

 チベット高原の入り口と呼ばれる青海省グルモ市は、有名なツァイダム盆地の南部にあり、典型的な大陸性高原気候で、一年を通して、雨が少なく、風が強く、乾燥している。年間の平均降水量は41.5mmで、それとは対象的に、蒸発量は3,000mmに達する。省内で降水量が最も少ない地区の一つである。

 しかし、今年6月から、現地では持続的な雨が続き、グルモ河の流域では大洪水が発生。多くの水路と水利施設が破壊された。同市の南東127キロ地点にある「温泉ダム」は、7月5日から貯水量が警戒水位を超えた。下流の堤防はすでに多くの個所で崩壊しており、堤防は決壊寸前。7日の時点で、ダムの水位は警戒水位より1.53mも超えている。

 





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 ダム決壊に大きな不安を感じた住民はすでに周辺各地に移動。当局は約9千人が安全地域に避難したと報道している。

 一方、当局が報じた「2千年ぶりの最高水位」に、ネット上で批判の声が殺到した。政府は「災害救援の功績をアピールするためか」と、中国紙「新京報」などが疑問を呈している。「グルモ流域は元々草原で、チベット鉄道を建設するため、60年代に建設された都市。当局はどのようにしてこの流域の2千年間の記録を入手したのか」「50年に一度、百年に一度とよく言うが、今回は2千年に一度。当局の責任逃れのため、災難を大げさにしているのだ」などのコメントが書き込まれた。

 中国の国内紙「新京報」に掲載された論評では、「近年、災難の報道で百年に一度はすでに日常茶飯事のできごとになっている。だが、2千年に一度は大げさではないか。データの根拠はあるのだろうか。極端な天災に対処していると訴えることで、自分たちの政治的な功績をアピールすると同時に、責任逃れをしているのではないか」との見方を示している。

 

 

 

(翻訳編集・叶子)

 

 

 

 

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