【大紀元日本10月28日】ニラは中国原産で、日本でも古くから栽培されているユリ科の多年草。8~10月ごろ、平たい葉の間から30~40センチの花茎を伸ばし、先端には傘状に6弁の白い花をつけます。花後は黒い種子が入った扁平な実を結び、全草に特有の臭気があります。茎葉を陰干しにしたものは韮白(きゅうはく)、葉は韮菜(きゅうさい)、種子を天日干ししたものは韮子(きゅうし)、根および鱗茎は韮根(きゅうこん)という生薬です。
【学名】Allium tuberosum
【別名】ミラ、コミラ、フタモジ、俗名・爾良(じら)
【成分】含硫精油(ジメチルスルフィド、ジアリルスルフィドなど)、ビタミンA、種子にサポニンなど
【薬用効果】韮子は肝、腎経に働き、下痢や頻尿に有効で、強壮、強精、止瀉薬に使用します。乾燥物を一日3~9グラム煎服します。韮根は腎経に働き、止汗の効能があるため、寝汗、虚汗に使用します。乾燥物を一日30~50個煎服します。韮白は滋養強壮、冷え症に有効で、乾燥物を一日5~10グラム煎服するか、生のものを調理して使用します。葉や茎は生で調理して使っても同様の効果があります。たむしなどの皮膚疾患には生の葉をすりつぶして汁を患部につけます。
【食用】葉は調理し、味噌汁に、お浸しにと多用されます。また、ニラ成分の硫化アリルはビタミンB1の吸収を高める働きがあるので、豚肉炒めや、ギョーザなどに活用します。また、かぜには身体の温まるニラ卵雑炊がおすすめです。
【余談】ニラは臭葉(かみら)として古事記でも歌われています。また、繁殖力が旺盛で、刈り取れば一年に何回も新しい葉を収穫できますが、春の葉が一番柔らかく、臭いも強いのが特徴です。
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