心豊かな人々の国:ブータン王国

【大紀元日本11月9日】ブータンの国民の97%が、自分は「幸福である」と感じているという。この「幸福」は外在の物質的な物による満足ではなく、信仰と観念による満足である。ブータン人にとって本当の貧しさとは、他人に恵みを与えられないこと。田畑があり、家があるだけで幸せなのだ。仏教徒なので殺生はせず、肉類はインドから輸入している。テーブルに上がる肉は少ないが、青菜や乳製品などで満ち足りている。

足ることを知り、必要以上に求めなければ心は自然と豊かさを保つことが出来る。すなわち、「足るを知る者は常に楽しく、欲張ると不満を感じ易い」のだ。

ブータンには様々な呼び名がある。国内に雪山が多いことから「東方のスイス」と呼ばれたり、景色が美しいため「アジアの桃源郷」などと呼ばれたりする。また、落雷や雨が多く、渓谷に囲まれていることから、神仏に守られた「雷龍の国」であると現地の人々は信じているようだ。

環境を保護するため外国人観光客の入国は制限されており、必ず旅行会社を通す必要がある。また、治安の悪い南部へ行くことは制限されているため、観光できる都市やビューポイントはそれほど多くない。このため、中部地区にあるヒマラヤ山脈の渓谷がブータンの主要な観光地となっている。

国民の環境保護意識は高く、少なくとも毎年一人あたり10本の木を植樹する。ブータンは、世界でも数少ない、よい自然環境を保っている国のひとつといえるだろう。国内には空港が1か所あるだけで鉄道はない。国土の72%が森林で、26%が国立公園に指定されている。木材の蓄積量は約6.7億立方メートルで、材木となる品種が多く概ね良質だが、乱伐されることなく合理的に開発されている。また、環境保護と「金儲けは少しでいい」という文化から、鉱物の採鉱も行っていない。

ブータンは物質と精神のバランスがとれた発展を目指しているため、環境と伝統文化の保護を経済発展より重視し、「国民総幸福量」で発展基準を評価している。

「本当に良い生活とは、物質を多く享受する生活ではない。豊かな精神と文化を持つことである」とブータンの人々は信じている。

チョモランマは、ネパールで「サガルマータ」(世界の頂上)と呼ばれる。標高8848m、世界一の高峰だ(Getty Images)

県庁所在地である古都プナカは海抜1310m、ポー川とモー川が合流するサンコシ川の川沿いに位置する (Getty Images)

プナカから21キロ離れたワンデュ・ポダン(Wangdue Phodrang)。竹細工や石刻工芸で有名だ (Getty Images)

満天の星空の下、明かりが灯る家 (Getty Images)

ブータンの国技、アーチェリー (Getty Images)

(翻訳編集・市村)

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