SMAP初の中国公演 日中関係修復の切り札

【大紀元日本9月20日】人気アイドルグループ「SMAP」は中国北京の工人体育場で16日夜、「頑張れ日本、ありがとう中国、アジアは1つ」をテーマに中国初となるコンサートを行った。上海万博以来、度重なる見送りが続いていた中国公演だが、今回の公演が実現した背景には、SMAP人気を日中関係修復の「切り札」にしたい両国政府の意図がある。

SMAPの中国公演は昨年6月、上海万博会場での公演を予定していたが、ファン殺到による混乱が懸念されて中止。10月に再度計画されたが、直前の9月7日に尖閣諸島沖の漁船衝突事件が発生し、延期になった。今年5月にも公演を予定していたが、東日本大震災の影響で再び延期された。

北京に到着したSMAPのメンバー5人は中国政府から国賓級のもてなしを受けた。この待遇からも、昨年9月7日の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以来、悪化した日中関係の修復への切り札として、両国政府から期待されていることが伺える。

中国国務委員で元外相の唐家璇(トウカセン)氏が、人民大会堂でメンバー5人と会談した。中国外交部の姜瑜報道官は「中日両国民の交流により国民感情を改善できる」と発表した。SMAP中国公演について山口壮・副外相は、「日中関係の絆を強くするものであるよう期待する」と話した。

一方、中国の国民は今回のSMAP公演について、政治的な背景を重く見ずに文化交流を深めたいとの考えを持っているようだ。中国版ツイッター「微博」には、「20年も解散しないで活躍し続けるなんて、容易なことじゃない」「音楽にバラエティー、映画やドラマもこなすのだから凄い」といった書き込みが溢れている。

公演でSMAPは、中国語バージョンの「世界に一つだけの花」など全29曲を熱唱、結成20年を迎えるアイドルグループの見事なパフォーマンスに、4万人の観客は熱狂した。またサプライズゲストとして台湾の人気女優・林志玲が登場。公演は目立った混乱もなく、無事終了した。

(翻訳編集・王知理)
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