温家宝首相の警護責任者を更迭 盗聴疑惑が原因か

【大紀元日本4月11日】温家宝首相の身辺警護を担当する中共中央警衛局の副局長が更迭されたと香港紙・蘋果日報は伝えた。中国政府は更迭とその理由を公表していないが、同副局長が先月解任された重慶市元トップの薄煕来氏に最高指導部メンバーの情報を流したのが原因だと言われている。

長年、温家宝首相の警護を担当するのは同中央警衛局の李潤田・副局長だった。3月9日、全国人民代表大会(全人代)の会議に出席する温首相に同行したと報じられていた。しかし、4月初め、温首相が福建省各地を視察した際、地元紙「福建日報」は、同中央警衛局の王慶・副局長が視察に同行したと報じた。

香港紙・蘋果日報は、李副局長が両会後に解任されたと報じた。

これについて、香港誌「亜洲週刊」第13号は重慶市元トップの薄氏が最高指導部メンバーに盗聴を仕掛けたためだと伝えた。薄氏が解任された後、指導部は盗聴の事実を知り、激怒したという。また、政策を討議・決定する中共の最高機関「中共中央政治局」の委員、習近平氏、賀国強氏、李源潮氏、呉邦国氏などが重慶を視察した際にも、薄煕来氏の腹心である同市の王立軍公安局長(当時)は盗聴を仕掛け、情報を薄氏に報告していたという。

さらに、薄煕来氏と王立軍氏は中央警衛局の関係者を買収して、対立する胡錦濤国家主席や、温家宝首相の動静など極秘情報を収集していた。

薄氏は次期最高指導部入りを目指していた。

中央警衛局は中国版シークレット・サービスで、中央政治局、全国人民代表大会、中央政治協会の高官の警護などを担当する専門機関。党内序列5位までの委員にそれぞれ副局長が配置され、身辺警護を担当する。

(翻訳編集・叶子)
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