美味しい野菜シリーズ

胡瓜(きゅうり)

胡瓜(きゅうり)は昭和60年、今から約30年前までは、金額ベースでの市場流通において野菜部門でトップの座を守り続けていました。以降はトマトにその座を奪われましたが、その原因は日本人のライフスタイルの変化にあると言われています。

高度経済成長後のバブル真っ只中にあった当時は、マンションブームや洋風住宅の普及によって、漬物を作る環境が家庭から無くなりつつありました。漬物は本来、沢山採れた野菜や山菜の長期保存を目的として作られるものです。古くからの日本家屋には非常に向いていたのですが、洋風住宅等の新たな居住環境には適さず、家庭で漬物を漬ける事がだんだんと難しくなっていました。このような事情により、以前に比べると食卓から少し遠退いてしまった感は否めませんが、浅漬けやサラダ、お寿司のカッパ巻き等、胡瓜が日本人にとって馴染み深い野菜の一つである事は現在でも変わりありません。

胡瓜の命は3日です。胡瓜の香りは収穫してから3日経つと完全に消えてしまい、残るのはシャキシャキとした食感のみです。胡瓜は、あの独特の香りが美味しさの命です。買い置きはなるべく控え、新鮮な香りを堪能して頂けたらと思います。

▶ 続きを読む
関連記事
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。
避妊薬は本当に安全なのか――。大規模データを用いた最新研究が、ホルモン避妊薬と乳がんリスクの関係を検証。種類による違いも含め、判断材料として知っておきたい重要な内容です。
深刻化する大気汚染から、私たちの肺を守る意外な鍵は「果物」かもしれません。大規模研究が示した食事と肺機能の関係を解説。日常の選択で健康を守るヒントが見えてきます。
古くから「神聖な薬草」と呼ばれてきたホーリーバジル。ストレス緩和から美容、生活習慣ケアまで、最新研究が明かす九つの実力をわかりやすく解説。毎日の健康習慣に役立つ一記事です。
運動、仕事、学び、片づけ。成果を生む共通点は「完璧にやる」ことではなく、定期的にその場に立つことだった。