永遠の夢

不老不死の海洋生物 ベニクラゲ

人間は不老不死になれるだろうか? この世に死から逃れられる生き物など存在するのだろうか? 実は、世の中に死ぬということもなく、それどころか若返って生き続けることができる海洋生物がいる。その名はベニクラゲ(Turritopsis nutricula)といい、世界で唯一死なない生物といえるかもしれない。

ベニクラゲは刺胞動物門のヒドロ虫綱に属し、直径はたった4~5ミリしかない捕食動物だ。英紙「タイムズ」の報道では、一般のクラゲは次の世代を繁殖し終えると死亡する。しかし、ベニクラゲは繁殖した後にポリプ(幼少期)に変身し、若返って新たな生命を始めるという。

このサイクルは繰り返すのでベニクラゲは理論上死亡に直面することなく、永遠に生存し続けるということになる。実際、ある科学者が4000匹のベニクラゲを観察した時、すべてのベニクラゲが若返り、死亡したものはなかったことを確認している。

ベニクラゲは世界で唯一死なない生物なのかもしれない(ネット写真)

科学者たちによるとベニクラゲは細胞分化転換によって若返りを実現しているという。つまり細胞は一つの類型から別の類型に転換する。通常ではこの種の転換は器官再生の状況下で現れるものだが、ベニクラゲの場合、この過程がごく自然な状態で自らの生命周期の中に組み込まれているようだ。

ベニクラゲは何故若返るのかについて、今でも海洋生物学者と遺伝学者が重点的に研究する課題となっている。日本でも京都大学瀬戸臨海実験所でベニクラゲの研究が行われており人間への応用を期待されている。

(翻訳編集・豊山)

関連記事
中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は20日に来日。待望の2025年神韻世界巡回ツアーが23日に日本の名古屋で開幕する。
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。