米との良好関係を求める事情

習近平政権、米中首脳会談をいそぐ理由(2)

今年秋に中国共産党は第19回全国代表大会(19大)を開催し、最高指導部である中央政治局常務委員会の常務委員などを含む重要な人事の選出が予定されている。

党内の諸問題を解決する前に、習近平陣営はまず米国と如何に良好な関係を築いていくかが重要になってくる。米中関係が良好となれば、習氏が党内問題に着手する余裕が出てくるとみる。

少なくとも以下2つの理由で、習政権は今後長い間に米国と良好な関係を築く必要がある。▼党内江沢民派閥と北朝鮮金正恩政権との関係を断ち切らせること、▼香港での曽慶紅勢力を弱体化させることだ。

▶ 続きを読む
関連記事
習近平の訪米に合わせ、ワシントンで中国の民主活動家や香港人、台湾人、チベット人、ウイグル人らが大規模な抗議を実施。若い世代の参加や団体間の連携、越境弾圧への反発など、海外抗議運動の変化を読み解く
国家は永遠ではなくとも、先人から受け継いだ伝統文化や祈りを次代へ手渡す責務は残る。東西の古典や思想を手がかりに、国家崇拝や排外主義に陥らない健全な祖国愛のあり方と、私たちが果たすべき務めを静かに問い直す論考
米中首脳の公式晩餐会には米国の著名経営者が出席した一方、公表名簿に中国企業の経営者は見当たらなかった。筆者は米中対立や党の統制、経営者を取り巻くリスクから、その背景を読み解く
米中首脳会談後、双方が公表した文書には関税やAIを巡る説明に違いが残った。米側だけが記した事項もあり、台湾問題については双方とも言及していない
米中首脳会談で延長の「貿易休戦」。だが、レアアース問題は解決していない。米欧が供給網を再構築するまで数年を要する一方、北京はなお輸出管理を交渉材料にできる。2027年1月10日までの「時間」をめぐる競争が始まった