陳破空コラム

鄧小平が「六四天安門事件」で無差別殺害におよんだわけ

1989年6月4日に中国北京で発生した、「六四天安門事件」から28年。民主化を求める学生と一般市民のデモ隊に対し、中国人民解放軍を動員しての無差別発砲や、戦車で轢死させるといった残忍な手段により徹底的な弾圧を加えたのは、当時の最高権力者、鄧小平だった。時代の波から沸き起こった大規模な民主化運動を、かくも強硬な姿勢で弾圧した鄧小平の動機は、いったい何だったのだろうか。

今年2月、中国国内のネットサイト「中国報道」に鄧小平の息子、鄧樸方に関する長文が掲載された。「邓朴方是如何成为“先富起来的一部分人”的?(鄧樸方はどうやって『先に豊かになった人』になったか?)」と銘打ったこの記事では、鄧小平の長男・鄧樸方を筆頭とする鄧ファミリーの行ってきた不正蓄財の実態を明らかにしている。

記事タイトルにある「先に豊かになる」とは、単純にいえば、特権のある党幹部の子弟が公共財産を私物化することだ。当時、党幹部子弟の中でもトップ位置にいたのが、鄧小平の息子、鄧樸方だった。

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