唐代の詩人・張継はどのような心情だったのだろうか。写真は中国の伝統建築物(寥素貞/大紀元)
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旅船に響く夜半の鐘声 張継「楓橋夜泊」

中唐の詩人であり政治家でもあった張継(ちょうけい)は、字は懿孫、詩人を輩出した名門に生まれた。幼い頃から弓馬の道に長け、文武両道であった。唐代中期の735年(天宝12年)、科挙で最も難しいとされた進士に合格した。しかし、安史の乱(755~763年)*が勃発、長安を離れ江南へと逃れた。

その代表作、「楓橋夜泊(ふきょうやはく)」は、都をはなれ船で蘇州にたどり着いた際、船の中で一夜を明かした旅人としての秋愁を表したものとされる。

楓橋夜泊

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