中印国境問題
中印、対立続く 多数の中国軍戦車が国境に移動の情報も
6月中旬から、国境問題をめぐって中国とインドの間で衝突が続いている。緊張が高まるなか、中国が最近、内陸部から軍や物資を調達しているといった情報は流れている。
一部の報道によると、国境地帯の中国軍は約2万人で、インド軍は十数万人まで上った。中国のインターネット上で、インドと隣接チベット自治区に向かう多数の軍用車の写真が投稿された。真偽は不明。
中国軍機関紙は7月17日、チベット軍区が今月中旬に実弾演習を行い、一万トンの軍用物資を国境近くの崑崙山付近に運搬したと伝えている。インドとの対立が続くなか、物資調達の真意を疑う声が出ている。
6月中旬、インドのシッキム州で双方の軍隊が摩擦を起こし、中国はインドの軍事施設2棟を破壊した。その後、国境で軍関係者による対話が行われたが、進展が得られなかったもよう。以来、緊張が続いており、米国政府は「対話による解決」を呼び掛けている。
インドメディアは、インド洋での中国海軍の活動も最近活発になっている、と報じた。
両国国境のほぼ全域がヒマラヤ山脈といった高山地帯で、境界線があいまいのため、50年代から紛争を繰り返してきた。1962年、本格的な軍事衝突まで発展し、優位に立った中国は国境をインド側に進めた。インドの要請で米国がインドの物資面で支援しはじめた直後、中国は戦闘行為の停止を宣言、自主的撤退を開始した。当時、「大躍進政策」の失敗で、国内経済が長期化する戦争に耐える状況ではなかったためと指摘されている。
(翻訳編集・叶子)
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