難病: 脊髄性筋萎縮症からの回復

脊髄性筋萎縮症(SMA)とは、脊髄の運動神経細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる神経原性の筋萎縮症で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る。体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮に進行性を示す病気で、根本的な治療法はなく、長期生存率は5%。世界保健機関(WHO)に指定された難治性疾患の一つで、日本でも公費医療の対象に指定されている。この難治性疾患の患者が、たった3カ月で完全に回復した奇跡の例がある。

汪志遠(おうしえん)医師は、1970年代初め、中国第4軍医大学卒業後、雑誌『航空軍医』の編集委員として勤務していた。1983年に脊髄性筋萎縮症と診断され、発症後3カ月余りで、体重は16キロ減り、全身の脱力感が強く、記憶も著しく低下した。神経内科医だった彼の妻が中国の有名な医療機関を尋ね回ったが、まったく希望が見えなかった。

彼は1995年、アメリカのハーバード大学医学大学院に研究者として就職し、仕事をしながら、自分の病気を治療する方法を探した。しかし、結局有効な方法は見つからず、筋萎縮が徐々に進み、体力の低下が著しくなる一方、消化管大出血を併発した。輸血による感染症を心配し、輸血を控えていたところ、ヘモグロビンが6グラムまで低下した。脳の酸素不足で記憶力も著しく低下し、研究を続けることができなくなった。

人生のどん底に落ちていたが、1998年2月に転機が訪れた。以前中国で一緒に気功を勉強していた友人から手紙が届いた。最近法輪功の修煉を始めた友人は、心身に大きな変化が起きたという。この手紙を読み終えると、汪医師は再び希望の光が見えたように感じたという。

早速、汪医師は法輪功のクラスを受け、修煉を始めた。煉功してから一週間も経たないうちに、長年苦しんでいた胃腸症状が消えた。体調はどんどん良くなり、3カ月も経たないうちに、体重、体力、記憶力もすべて病気以前の元気な状態に戻った。この過程を振り返って、彼は次のように語る。

「私は法輪功を修煉してから3カ月でヘモグロビンは6グラムから正常値(13~18グラム)まで回復しました。医学的な理論から言えば、赤血球の自然成長周期は120日です。しかし、煉功してから100日も経たないうちに完全に回復できたのは、奇跡としか言えません。病気が快復してから、すでに16年経ちました。今年63歳になった私は毎日4、5時間の睡眠しか取らず、10時間以上勤務しているにも関わらず、身体はまったく疲れません。歩いても、山を登っても、若い人には負けません」

最近、筋萎縮性側索硬化症の研究を支援するため、世界各地で流行っているアイス・バケツ・チャレンジ運動について、汪医師は次のように感想を述べた。「この運動は私のような難病患者の理解と支援に対して、非常に有意義なことです。しかし、現代医学のこのような疾病に対する理解はまだ非常に浅く、多くの難治性疾患に対して手の施しようがありません。もし人々が法輪功の修煉を通じて健康な体を得ることができ、しかも高い精神的な境地に達することができれば、それはどんなに素晴らしい事でしょう。法輪功の修煉は精神的な境地を高めることを重視し、修煉者は生活の中で常に『真、善、忍』の原則に従って自分を律しなければなりません。思想道徳を高めるとともに、心身の健康を得られることが多くの人々に実証されました」

(2014年9月26日の記事を再掲載いたしました)

                                                              (翻訳編集・東方)

関連記事
記憶力や認知機能を高めるために役立つ4つの栄養素をご紹介。脳の健康を支え、日常の学びや思い出をしっかりサポートします。
生姜とナツメのお茶は、体を温め、血行促進や免疫力向上に役立つ伝統の飲み物です。秋冬の寒い季節にぴったりの6種レシピと効能を紹介し、体質に合わせた楽しみ方も提案します。
メトホルミンが糖尿病以外にも多様な健康効果を持つ可能性を探る注目の研究を解説。老化抑制や体重減少、がんリスク低減の可能性まで、その有用性とリスクをバランスよく考える内容です。
寒い季節こそ、ゆったり過ごし心身を整えるチャンス。睡眠や食事、メンタルケアで冬を快適に楽しむ方法をご紹介します。
50年以上前から次世代の食料として研究されてきたオキアミ(プランクトン)。クジラなどの海洋性生物にとっては生存のための原初的な存在だ。そのオキアミからとれるオメガ3が注目されている。本文にあるようにオメガ3は人の健康にとっても有益なものだ。クリルオイルは、オメガ3と抗酸化成分が豊富で人気のある健康補助食品。フィッシュオイルに比べてコストが高い点が難点だが……