四川省成都で開かれたG20サミットを取材する報道関係者、参考写真(FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)
中国会見

華春瑩報道官、産経新聞記者を質問攻め 中国取材環境レポートを否定

中国に駐在する外国メディアの特派員らからなる組織「FCCC(中国外国特派員クラブ)」は1月末、中国における労働環境の調査レポートを発表し、取材活動の環境は悪化していると報告した。これについて、産経新聞記者が2月1日の中国外交部(外務省)定例会見で取り上げ、「私たちも同じような(取材妨害を)経験している」と主張。取材環境改善を希望すると述べたが、華春瑩・報道官は「産経新聞が問題に直面しているというなら、どうして自省しないのか」と言い返した。

中国で活動する報道担当者の環境不遇を明かしたFCCCのレポートについて、中国外交部定例会見で初めて話題に上がったのは1月30日。ある参加記者がコメントを求めたが、逆に華春瑩報道官が記者たちを「質問攻め」にするシーンが見られた。

「この機関(FCCC)の代表が誰かわからない。(会見参加記者に向けて)皆その会員なのか?報告に同意するのか?報告は無礼で不合理だ。全員に質問したい。中国での活動環境をどう思っているのか?」

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