自衛隊ヘリが佐賀の民家に墜落、乗員1人死亡・1人行方不明

[東京 5日 ロイター] – 防衛省は5日午後、陸上自衛隊のヘリコプターが佐賀県神埼市の住宅地に墜落したと発表した。ヘリは民家に落下して炎上、乗員2人のうち1人が死亡した。もう1人は今も捜索中。民家の住人4人のうち、女児1人がけがをしたとの情報もある。

警察と消防が被害の確認を急いでいる。

墜落したのは陸自の対戦車ヘリ「AH64-D」。整備後の点検飛行中で、午後4時43分ごろ、佐賀県吉野ヶ里町にある目達原駐屯地の南約4キロの地点に落下した。搭乗員2人のうち、副操縦士の高山啓希1等陸曹(26)が死亡。機長の斉藤謙一2等陸佐(43)は行方不明で、今も捜索を続けている。防衛省は当初、1人死亡、1人心肺停止と公表していた。

民家には4人が住んでおり、NHKによると、小学5年生の女の子1人がひざを打撲した。現在4人は避難をしている。

墜落を受け、安倍晋三首相は自衛隊が保有する13機のAH64-Dすべての飛行停止と、自衛隊全ヘリの点検を指示した。小野寺五典防衛相は「民家に墜落したのはたいへん申し訳なく、重く受け止めている」と謝罪した。

自衛隊の航空機は事故が相次いでいる。昨年5月には陸自の「LR2」連絡偵察機が北海道北斗市の山中に墜落し、乗員4人が死亡、8月には海上自衛隊の「SH-60」哨戒ヘリが青森県沖の日本海に墜落し、乗員2人が死亡した。10月には航空自衛隊の「UH-60」救難ヘリが静岡県浜松市の沖合に墜落し、乗員3人が死亡した。

*内容を追加して再送します。

(久保信博)

関連記事
NATOのマルク・ルッテ事務総長は、欧州議会での演説において、中国とロシアの協力が深まる中で、大西洋横断の防衛 […]
トランプ氏の就任宣誓まであと7日となる1月13日、大統領就任式委員会は3日半にわたる祝賀行事の日程を発表した。 […]
ミャンマーの詐欺団地で、多国籍の被害者が監禁される事件が続出。俳優・王星氏の救出劇や詐欺グループの手口が明らかに。広がる国際的被害と課題に迫る。
ラブロフ外相は14日、日本がロシアとの平和条約締結に向けた対話再開の用意があることをロシアは感じているとしたが、日本のこのような姿勢は、ウクライナ戦争をめぐるロシアに対する制裁を維持する日本の姿勢と矛盾していると述べた
韓国在職中の大統領が公捜処に逮捕される憲政史上初の事態が発生。不当捜査を訴える尹氏の声明や、公捜処の取り調べ体制の課題に注目が集まっている。