米予算教書、国防費は2011年以降で最大 核防衛力を増強

[ワシントン 12日 ロイター] – トランプ米大統領は2019会計年度(18年10月─19年9月)の予算教書に2011年以降で最大となる国防予算を盛り込んだ。核防衛力の増強に注力するほか、中国・ロシアの軍備拡張に対抗する。

国防費の基本予算は6170億ドル。これとは別に戦費として690億ドル。前年度予算から740億ドル以上、増加する。

また核兵器を維持管理するエネルギー省などへの予算は300億ドル。同省国家核安全保障局への予算は前年度から約12億ドル増加し、150億9000万ドルとした。

エネルギー省によれば、核兵器複合施設の最新化や修繕などに資金が必要としている。トランプ政権は低出力の核能力を増強することを要求している。

予算教書は議会の承認を得る必要がある。

シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)のアナリスト、マッケンジー・イーグレン氏は「国防費の増加は控えめだ。米軍はトランプ氏が選挙期間中に遊説していた軍事力増強に沿った内容を追い求めることはできないだろう」との見方を示した。

また米国防総省ミサイル防衛局(MDA)への予算は99億ドル。前年度は78億ドルだった。

兵器調達では、ステルス戦闘機F35を77機、戦闘機F18スーパーホーネットを24機調達するほか、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦3隻の新造、エイブラムス戦車135両の修繕などを盛り込んだ。

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