米国、北朝鮮への対応巡り「決断の時」迫る=国家情報長官

[ワシントン 13日 ロイター] – ダン・コーツ米国家情報長官は13日、北朝鮮の核開発がもたらす脅威に対し米国が行動を取ることができる時間は残りわずかになりつつあり、決断の時が近づいているとの見解を示した。

コーツ長官は上院情報委員会の公聴会で、北朝鮮は米国の「存亡に関わる」脅威になり得ると警告。今年も核・ミサイル関連の実験を続ける可能性は高いとの見方を示した。

「対応を巡り決断を下す時に差し掛かっている」と強調。「われわれは平和的解決を目指しており、あらゆる方法で北朝鮮に対し最大限の圧力をかけている」と語った。

ポンペオ中央情報局(CIA)長官は同じ公聴会で、南北対話の再開にもかかわらず、核開発を通じて米国に脅威を与え続けるという金正恩朝鮮労働党委員長の戦略に「変化の兆しはない」と言明。

ポンペオ氏は先月、北朝鮮が核ミサイルで米国を攻撃する能力を「数カ月で」獲得する可能性があると述べている。

北朝鮮情勢を巡っては、先月の南北対話再開を受けて米国内で先制攻撃論が後退。米政府は平昌冬季五輪後に南北が対話を深化させることを支持する姿勢を示してきた。同時に、北朝鮮に核・ミサイル開発放棄を迫るために、制裁を強化する必要性も強調してきた。

コーツ長官は公聴会で、北朝鮮が核兵器こそ(金正恩)体制存続を保証する手段と繰り返し表明していることについて、北朝鮮の指導部が「交渉によって核兵器を放棄するつもりはない」との意思表示だと分析。

「北朝鮮は2016年以降の相次ぐミサイル実験に続き、18年もさらなる実験を推進する可能性が高い。北朝鮮外相は、金(正恩)氏が太平洋上での大気圏核実験を検討している可能性があると述べた」と証言した。

*写真を付け、内容を追加します。

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