米政府、昨年6月のサイバー攻撃でロシアを非難 英国に続く
[ワシントン/ロンドン 15日 ロイター] – 米政府は15日、昨年世界中に被害が広がったサイバー攻撃について、ロシア軍が仕掛けたとして非難する声明を発表した。先に同様の見解を表明した英国に続いた。
昨年6月に発生した「NotPetya」と呼ばれる攻撃はウクライナで始まり、同国の政府機関や企業が被害を被った。その後世界中に広がり、工場やオフィスなどの業務に影響が出た。
サンダース米大統領報道官は声明で、攻撃を仕掛けたのはロシア軍だと主張した上で、欧州、アジア、米州全域に多額の損失を与えたと非難。「ウクライナの不安定化を狙ったロシア政府の取り組みの一環で、(ウクライナ)紛争へのロシアの関与がさらに明白となった」と指摘。「このような向こう見ずな無差別攻撃は国際的な報いを受ける」ことになると警告した。
ホワイトハウス高官は、ロシアが今後受ける報いについて問われ、米政府は「幅広い選択肢を検討している」と述べた。
ロシアはこの日、サイバー攻撃への関与を否定し、ロシア非難は一部の欧米諸国が推進する「ロシア恐怖症」運動の一環に過ぎないと反論した。
英外務省は同日発表した声明で、この攻撃の発生源はロシア軍だったと認定している。
事情に詳しい3人の関係筋によると、米ホワイトハウスはNotPetyaに関する声明を英政府と同時に出す予定だったが、フロリダ州の高校で発生した銃乱射事件の影響で延期された。
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